岩国基地にF-35Bが初配備、ハリアーよりも安全な垂直離着陸戦闘機
1月18日、山口県の岩国基地へアメリカ海兵隊のF-35Bライトニング2戦闘機が配備されました。これから夏までに合計16機がやってくる予定で、12機のF/A-18ホーネット戦闘機と8機のAV-8Bハリアー攻撃機の合計20機と入れ替わります。アメリカ国外でのF-35B戦闘機の実戦配備はこれが初となります。
- アメリカ海兵隊岩国基地より、18日に岩国基地に到着したF-35B(通常滑走着陸)
- F-35B 第二陣岩国基地 到着 2017/1/19(短距離滑走着陸)
F-35Bはハリアーの後継となる垂直離着陸戦闘機です。また垂直離着陸だけでなく通常滑走離着陸も可能であり、更に垂直離着陸用の機構を使用しながら滑走する短距離滑走離着陸も行うことが出来ます。岩国基地へ18日にやって来たF-35Bの第一陣は通常滑走着陸で降りて来ましたが、19日にやって来た第二陣はカバーを開けてリフトファンを使いながらゆっくりとした短距離滑走着陸で降りてきたことが確認されています。
- ロッキードマーティン公式より、F-35Bの垂直離着陸機構の解説
アメリカ海兵隊がこれまで使ってきたハリアー攻撃機は元はイギリスで開発されたもので、航空史上初の実用型垂直離着陸ジェット機でした。しかし最初の革命的な機体だけあって開発は難航し墜落事故は多発、実用化後も垂直着陸時の事故の多さによってハリアーは他のジェット戦闘機よりも事故率がかなり高い機体となってしまいました。それに対して新型のF-35Bは開発中に1機も墜落しておらず、垂直離着陸を起因とする重大事故も起きておらず、問題の多かったハリアーよりも安全な運用ができる垂直離着陸戦闘機になるだろうと期待が持たれています。