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ワールドカップ注目の一戦。対戦国情報に迫る。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
取材に応じるバーリー(著者撮影)。

 ラグビーワールドカップ日本大会は今年9月に開幕。初の決勝トーナメント進出を目指す日本代表は、予選プール最終戦で欧州6強の一角であるスコットランド代表と激突する。両軍に縁のある選手が注目の一戦を展望した。

 ニュージーランド出身でスコットランド代表経験のあるフィル・バーリーは現在、日本代表とリンクするサンウルブズの一員として国際リーグのスーパーラグビーに参戦中。5月20日、千葉にあるチームの練習場で共同取材に応じた。

 以下、共同取材の一問一答の一部(編集箇所あり)

――ここまで2勝10敗のサンウルブズ、どう見ますか。

「いい時も悪い時もある。ただ先々週の最初の10~15分はもっと自分たちがよくできたところがある(ブランビーズに0-33で敗れたこの日、序盤はチャンスを作りながらミスを重ねた)。ここを修正し、次はいいゲームをしたい(25日、東京・秩父宮ラグビー場でレベルズと対戦)」

――修正点は。

「もう1度、サンウルブズのラグビーを共有することです。アンストラクチャーの状況を作り出し、オフロードやタップを使って速いテンポでプレーするのが、サンウルブズのラグビーです」

――勝敗を分けるのは、細部のような。

「アンダープレッシャーでのミスがあるなか、確実に変えるべきはタックルの高さです」

――ここからはスコットランドについて伺います。まずはスコットランドと日本でラグビーはどう違いますか。

「スコットランド代表も速いラグビーをやろうとしています。それはどのインターナショナルチームも同じで、そこに大きな違いは感じません。スコットランドは天気が悪いですが、ウェットな状況でもスキルを発揮することにフォーカスしています」

――スコットランドと日本。それぞれの強みは。

「インターナショナルレベルのチームはアティテュードが高い。そこで(両軍の)違いはない。そんななか、日本に来て思ったことは、日本の選手のスキルレベルの高さです。スコットランド代表にとって、日本代表戦はタフなものになる。ひとつのミスが勝敗を分けそう。細かいことへのこだわりが大事になると思います」

――スコットランド代表のグレガー・タウンゼント監督の印象は。

「すごくいいコーチです。細かいことへこだわる。国際試合において、相手より先回りに考えてプレーすることを強調されます」

「細部」が成否を分けそうなゲームに際し、スコットランド代表は「細部」にこだわる、との見立てか。日本代表は6月から、候補メンバーによる宮崎合宿をおこなう。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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