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200年に一人の天才ボクサーが語る、村田諒太のV2戦

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
田中繊大トレーナーと調整を続けるチャンピオン、村田諒太 撮影:山口裕朗

 現役時代、所属していた協栄ジム会長、故金平正紀に「具志堅用高を超える逸材。200年に1人の天才」と絶賛された元WBAジュニアウエルター級1位、日本同級&日本ウエルター級王者の亀田昭雄。

 本シリーズでお馴染みの彼が、WBAミドル級タイトル2度目の防衛戦(アメリカ西部時間10月20日、ネバダ州ラスベガスにて開催)に挑む村田諒太について語った。

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 村田諒太、アメリカに向かったんですね。ラスベガス、久しく行っていないなぁ。

 2008年7月26日に行われたWBAウエルター級タイトルマッチ、ミゲール・コトvs.アントニオ・マルガリードを観戦したのが最後です。今回も可能なら、見に行きたかったですね…。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 指名挑戦者のロブ・ブラントは、アマチュアで124戦し、全米王者にもなっているんでしょう。ならば、あまり大振りはせずに、コンパクトにパンチを当ててくるでしょう。

 ミドル級ともなると、先に喰らうと危ないですから、“もらわないこと”が鍵になりますね。

 村田がラスベガスのリングに上るのは3度目なんですよね。ついにメインベンターとなった訳ですが、彼はアマチュア時代から何度も海外遠征を繰り返していますから、大舞台に慣れていますよ。平常心で試合開始のゴングを聞くことができるでしょう。

 ブラントは、スーパーミドルから落として来た選手ですよね。ですから、スピードはチャンピオンが上でしょう。村田諒太という選手は、自分が思っている以上にスピードがあります。

撮影:山口裕朗  「やることはやって来た」という充実の表情でラスベガスに発った村田
撮影:山口裕朗  「やることはやって来た」という充実の表情でラスベガスに発った村田

 彼の良さである、固いカードと右、そして相手に与えるプレッシャーの強さを存分に発揮して、いい勝ち方をしてほしいです。頑張ってもらいたいですね。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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