「30-30」を2度達成した選手たち。アクーニャJr.は14人目。ボンズ親子は5度ずつ
8月31日、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、史上初の「30-60」に到達した。この日の試合を終えた時点のホームランは30本、盗塁は62だ。
ホームランと盗塁の少ないほうに合わせ、10ずつの区切りで表記すると、2019年の41本塁打&37盗塁に続き、2度目の「30-30」ということになる。今シーズンは、史上5人目の「40-40」の可能性もある。
複数の「30-30」は、アクーニャJr.が14人目だ。そのうちの4人は3度以上。ボビー・ボンズとバリー・ボンズが親子のどちらも5度ずつ、アルフォンソ・ソリアーノが4度、ハワード・ジョンソンは3度記録した。バリーとソリアーノは「40-40」を1度ずつ含む。
ジョンソンが1シーズンに30本以上のホームランを打ったのは、「30-30」の3度だけだ。この3シーズンを除くと、シーズン本塁打は、1988年の24本が最も多い。
なかには、イアン・キンズラーのように、30本塁打以上が2度しかなく、30盗塁以上も2度ながら、「30-30」を2度記録した選手もいる。現時点では、アクーニャJr.もキンズラーと同様だ。「30-30」の両シーズン以外は、30本塁打以上と30盗塁以上の一方を記録したシーズンもない。
ボビー・アブレイユは、30本塁打以上の2度とも「30-30」なので、ジョンソンと同じ――「30-30」の回数は違うものの――パターンだ。ジェフ・バグウェル、ブラディミール・ゲレーロ、ライアン・ブラウンの3人は、ジョンソンとアブレイユとは逆。いずれも、30盗塁以上のシーズンは2度だ。
14人のなかで、アクーニャJr.の特筆すべき点は、その若さにある。これまでの13人は、2度目の「30-30」を記録したシーズンの年齢(6月30日時点の年齢)が、いずれも26歳以上だった。アクーニャJr.は、現在25歳だ。12月に26歳の誕生日を迎える。
年齢からすると、これからも「30-30」を記録し、ボンズ親子の5度に並ぶ、あるいは上回ってもおかしくない。ちなみに、2年前は、右膝靱帯の断裂により、オールスター・ブレイクの直前にシーズンを終えたが、ブレーブスが88試合を終えた時点で、24本塁打と17盗塁を記録していた。
なお、「30-30」を記録したことのある現役選手は、アクーニャJr.の他に5人いる。2012年に30本塁打&49盗塁のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)、2018年に39本塁打&34盗塁のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)、2018年に32本塁打&30盗塁のムーキー・ベッツ(当時ボストン・レッドソックス/現ロサンゼルス・ドジャース)、2019年に44本塁打&30盗塁のクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、2021年に30本塁打&30盗塁のセドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)がそうだ。
今シーズン(8月31日時点)は、トラウトが18本塁打&2盗塁、ラミレスが21本塁打&22盗塁、ベッツが38本塁打&10盗塁、イェリッチが17本塁打&27盗塁、マリンズは12本塁打&15盗塁。ラミレス以外の4人は「30-30」に届かず、ラミレスも到達しない可能性が高い。
アクーニャJr.のホームランと盗塁については、こちらでも書いた。