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日本代表リーチ マイケルキャプテン、2連勝へ「ハングリー」必要。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
(写真:アフロ)

 ラグビー日本代表は6月16日、兵庫・ノエビアスタジアム神戸でイタリア代表との2連戦の2戦目をおこなう。1戦目は9日に大分・大分銀行ドームであり、日本代表が34―17で制していた。連勝に向けた準備期間のさなか、リーチ マイケルキャプテンが展望を語った。

 

 チームは初戦を経て、主力組に数名の怪我人を抱えている様子。11日から本格的に始まった東京合宿では、リーチの務めるフォワード第3列の位置の選手がしばしトレーニングを見学。リーチ自身も11日は時折練習を抜けた。もっともキャプテンは、あくまで「土曜日(16日)にベストな状態に」なるためと泰然自若としている。

 12日は初戦で見受けられたという防御の課題に取り組んだ。取材では、2019年のワールドカップ日本大会、それに先立っておこなわれる11月の代表戦期間(イングランド代表、ニュージーランド代表と言った強豪国と対戦)に向けどう過ごすかについても語った。

 以下、共同会見時の一問一答(編集箇所あり)。

――フォワード第3列に怪我人が多そうですが。

「(怪我は)軽い。まだ火曜日だし、無理をさせない」

――練習ボリュームの調整については、指揮官のジェイミー・ジョセフヘッドコーチとも密に話し合っているのですか。

「話し合っています。土曜日(試合当日)にベストな状態になるようにと考えているのはお互いに同じ。あとはそのやり方を(微調整する)」

――次の試合。イタリア代表は必死に来るはずですが。

「相当、プレッシャーは来ると思います。イタリア代表がそのプレッシャーを80分かけ続けられるなら(苦しくなる)。こっちは耐えることももちろん大事ですけど、まずアタッキングマインドでやらないといけない。相手はハングリーに来る。それに対し、僕らはもっとハングリーにやらないと。チームの雰囲気はいいです。緩くない。アタックグループ、ディフェンスグループなどでそれぞれ話し合って、同じ考えになるようにしています」

――以前、フィットネス30パーセントの底上げが必要と話していましたが、いまは。

「大分、上がっています。(理想のうち)80、90パーセントくらい。あともうひと伸び」

――イタリア代表戦でのボールインプレー(プレーが途切れず続いている状態)の時間が80分中約40分を占めていた。運動量の高まりが見られます。

「そうですね。フランス代表と戦ったオールブラックスも20分台でしたが、(日本代表は)蒸し暑いなか40分…」

――6月は次のイタリア代表戦を終えると、23日にジョージア代表と激突。この季節をどう過ごしたいですか。

「この遠征で自信をつけて、11月に向かいたい。11月にはまた、新しい課題が絶対に出てくる。ここで成果を出して、7月にサンウルブズ(※)でも成果を出して、それを11月にぶつけて…」

※ 国際リーグのスーパーラグビーに参戦し、日本代表強化を後押し。2月開幕のスーパーラグビーは7月に再開

 9日の試合では、リザーブ7名中5名が残り10分を切ってからの出場となった。ジョセフヘッドコーチの「感覚」がそうさせたのだが、今週は「リザーブの(を主体とした)練習」を増やすなどしてメンバーチェンジを活性化させる可能性もあるか。

 リーチはメンバーの固定化による連携強化も重要だとしながら、「チームを強くするには、リザーブ(の役割が)大事」。ベンチ外の選手たちも巻き込み、一丸となって戦いたい。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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