「1打点差」で打点王を獲得した選手と逃した選手。昨年はセもパもそう。岡本と村上、島内とレアード
昨年、セ・リーグは113打点の岡本和真(読売ジャイアンツ)、パ・リーグは96打点の島内宏明(東北楽天ゴールデンイーグルス)が、打点王を獲得した。それぞれのリーグ2位は、112打点の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)と96打点のブランドン・レアード(千葉ロッテ・マリーンズ)。どちらも、その差は1打点に過ぎなかった。
調べたところ、1位と2位が1打点差は、セ・リーグが12年ぶり2度目、パ・リーグは20年ぶり9度目だ(見落としがないことを願う。もしあれば、教えてください)。複数の選手が1位に並んだシーズンは、セ・リーグが2度、パ・リーグは5度なので、差が0打点あるいは1打点のシーズンは、セ・リーグの4度に対し、パ・リーグは14度ということになる。3倍以上も違う。
2016~20年の5シーズンも、パ・リーグの打点王と2位の差は、4打点以下だった。一方、セ・リーグはこの5シーズンとも8打点以上の差があり、2017年~20年の4シーズンは10打点以上離れていた。もっとも、その前の5シーズン、2011~15年は、異なる傾向が出ている。パ・リーグは5シーズンのいずれも10打点差以上、セ・リーグは5シーズン中4度が6打点差以下だった。
昨年の岡本と島内を除く、1打点差でタイトルを獲得した8人(延べ9人)のうち、ジョージ・アルトマンとボビー・マルカーノは、他のシーズンに打点王を獲得していない。2人とも、日本プロ野球で8シーズン以上プレーした。また、どちらも、打点のキャリハイはタイトルを手にしたシーズンではなく、アルトマンは1971年に103打点、マルカーノは1979年に97打点を挙げた。
一方、昨年の村上とレアードを除く、1打点差でタイトルを逃した9人(延べ10人)中、中西太、野村克也、ラルフ・ブライアント、タフィー・ローズの4人は、他のシーズンに打点王を獲得している。あとの5人は打点王になっていないが、ラリー・レインズとボビー・ミッチェルが日本プロ野球でプレーしたのは、いずれも5シーズン未満だ。
なお、岡本の打点王は2年連続、島内は初だ。村上とレアードは、まだ打点王を獲得したことがない。
打点のリーグ・トップに並んだ選手たちについては、こちらで書いた。