ぜんぶ日本橋三越でひとつから買える!甘塩っぱい味噌餡の「柏餅」三選をタイプ別に食べ比べ!
皆さん、今年のゴールデンウィークのご予定はいかがでしょうか?近場で過ごすのも遠出をするのも、それぞれ思い思いの楽しみ方があるかと思います。
そして毎年この大型連休に欠かせない和菓子といえば、柏餅。5月5日の端午の節句と重なり、和菓子屋さんは大忙し!柏餅を蒸しあげる蒸篭、はたまた粽を笹の葉で包んだり、見目愛らしい鯉のぼりや兜の練り切りを拵えたり…
子供たちの健やかな成長はどれだけ願っても問題ないというほどの柏餅をいただく私ですが、中でもお気に入りは味噌餡。お正月にいただく花びら餅もそうですが、お味噌と白餡の甘塩っぱいコンビネーションが大のお気に入り。
今回は百貨店のデパ地下に注目。今年「デパートメントストア宣言120年」「ライオン像誕生110年」という節目を迎えた日本橋三越本店さんの地下1階から和菓子ソムリエの私が味噌餡の柏餅をタイプ別に3種類ご紹介!
【榮太樓総本舗】
創業1818年、4月29日が創業記念日という日本橋にて誕生した老舗「榮太樓総本舗」さんの柏餅は全て、平らな円形。家族といえども、まあるいご縁を大切に過ごしていきたいですね。
榮太樓総本舗さんでは生成りの白にこし餡、蓬を搗き込んだ深緑色のお餅に小倉餡、そして味噌餡は黄色の三色構成。お日様といいますか、たんぽぽのような朗らかで見ているだけで元気になれるような優しい黄色のお餅には、きりっと塩がきいた味噌餡が包まれています。
江戸っ子らしいキリリとした塩気ですが、それがまたベースとなる白餡とお餅の甘味をぐっと引き立ててくれます。お餅も歯切れが良く、味噌餡ビギナーさんや万人受けしそうなタイプ。三種類セットで購入なさる方も多いそうです。
【たねや】
関西から関東を中心に百貨店などでも展開している「たねや」さんの味噌餡の柏餅は、ちょっと意外な蓬を合わせたお餅で味噌餡を包んだタイプ。どうして蓬かと言いますと、それは端午の節句のもとになった中国の重五(ちょうご)の節句から。陰暦の五月は物忌みといって縁起の悪い期間とされていたことから、身を清め邪気を祓うという意味を兼ねて香りの強い薬草(蓬や菖蒲)を束ねて飾っていたそうです。
菖蒲湯に浸かることもこちらが由来。ユーカリのようなスーッと鼻が通る爽やかな涼香で昔の方も清々しい気持ちで菖蒲湯を楽しんだのでしょうか。
もっちりと弾力の強い草餅を噛みしめるたびに、柔らかな蓬の香りが立ち上り、次第にお味噌の風味が追いついてきます。塩気でも甘味でもなく、お味噌そのものの香り立ちが非常に豊かなので、あっさりとした味わいでも非常に満足感のある仕上がりに。
期間は限られておりますが、たねやさんの公式サイトよりお取り寄せも可能です。
【菓匠花見】
デパ地下では色鮮やかな練り切りをはじめ、チョコレートで白餡を包んだ真珠のような銘菓、白鷺宝でも名高いお店ですが、実は季節の生菓子も充実。こちらもこし餡、粒餡、味噌餡の三種類がご用意されておりまして、いずれも形はクラシカルな兜型。ふっくらと膨らんだ縁起の良い意匠です。
実は味噌餡には、菓匠花見さんが子供たちがすくすくと成長できるようにと願いを込めてとある食材を刻んで忍ばせているのです。それは筍。天高くスラリと伸びていく筍入りの味噌餡は、糀の甘味やふくよかさをたっぷりと味わえる素朴さとまろやかさがポイント。今回ご紹介した三種類の中で、最も柔らかくトロリとして舌先に絡みつくお餅とこっくりとした甘味の味噌餡にほっこり。筍そのものの味は見当たりませんが、ぽりぽりとした食感がユニークです。
あちこちのお菓子を選んで食べられるというのもデパ地下の魅力の一つ。いずれもおひとつずつから購入できます。また、他にも味噌餡の柏餅や粽など、子供の日を祝う和菓子は沢山!ぜひ、あれこれ眺めながらお気に入りを探してみてくださいね。
くれぐれも、美味しく食べられるうちに食べきれる分だけでお願いしましょうね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<日本橋三越本店>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店 本館B1F
03-3241-3311
10時~19時