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ドジャースがDFAとしたハニーウェルJr.はマイナーリーグへ。防御率2点台なのにどこも欲しがらず!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブレント・ハニーウェルJr.(ロサンゼルス・ドジャース)Aug 17, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月20日、ロサンゼルス・ドジャースは、ブレント・ハニーウェルJr.をAAAへ送った。

 2日前に、ハニーウェルJr.は、ドジャースからDFAとされた。ウェーバー公示中に他球団から獲得の申し出はなく、その期間が終わった後、ハニーウェルJr.はマイナーリーグ行きを拒否して退団することもできたが、そうはしなかった。

 今シーズンは、ピッツバーグ・パイレーツとロサンゼルス・ドジャースで投げ――7月中旬にパイレーツがDFAとしたハニーウェルJr.に対し、ドジャースが獲得の名乗りを上げた――12登板の23.2イニングで防御率2.28を記録している。パイレーツでは、2登板で3.1イニングを投げて防御率2.70。ドジャースでは、10登板の20.1イニングで防御率2.21だ。

 サンプル数としては少ないものの、防御率からすると、欲しがる球団が現れてもおかしくない。年齢は29歳だ。

 ただ、奪三振率は4.94に過ぎない。この数値は、今シーズン、8月19日までに20イニング以上を投げた481人のワースト10にランクインする。また、直近の4登板は、いずれも失点を記録している(そのうちの1登板は自責点ゼロ)。他球団が獲得に動かなかったのは、こうしたことが理由かもしれない。

 一方、ハニーウェルJr.がDFAとなった際に、AAAから昇格したベン・カスペリアスは、まだメジャーデビューしていない。

 カスペリアスは、2021年のドラフト5巡目・全体162位だ。今シーズンは、AAの5登板もAAAの13登板も、すべて先発マウンドに上がっている。だが、ハニーウェルJr.と同じように、メジャーリーグではロング・リリーバーとして起用されるはずだ。昇格した8月18日以降の3試合とも、最初から最後まで3点差以内であることから、登板機会を得ることができずにいるような気がする。

 もうすぐ復帰する予定のブレイク・トライネンと入れ替わりに、登板しないまま、マイナーリーグへ戻ることもあり得る。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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