「歴代最高のＮＦＬ選手」との呼び声が高いニューイングランド・ペイトリオッツのＱＢ、トム・ブレイディが６月２１、２２日に訪日する。

今年２月に行われたスーパーボウルで歴代最多となる５回目の優勝を果たし、４度目のスーパーボウルＭＶＰに選ばれたブレイディが来日するのは、彼が契約するパフォーマンスアスレチックブランドによる「アンダーアーマー２０１７　トム・ブレイディ・アジアツアー」の一環。６月１８日にアメリカを離れたブレイディはすでに北京と上海を訪れており、今日からアジアツアーの最終ストップである東京にやって来る。

今日、２１日には午後５時半より有明コロシアムにて日本人の次世代ＱＢを指導する「ネクストアスリートクリニック」を開催。ＮＦＬ史上最高の選手が、日本人選手たちに技術的な指導だけでなく、メンタル面でのアドバイスを与える。アスリートとしては最高級の身体に恵まれているとは言い難いブレイディがＮＦＬ史上最高の選手に上り詰めたのは、誰よりも強い精神力を誇るからこそ。そんなブレイディから勝者のメンタリティを伝授される機会を得る日本人ＱＢたちは、日本のアメリカンフットボール界を一つ上のレベルに導いてくれることだろう。

このクリニックは一般のファンにも開放される。閲覧希望者は、アンダーアーマーの公式サイトにある応募フォームから申し込む。

翌２２日には睡眠の重要性を説くイベントに参加予定。心身ともにベストなコンディションでプレーするためには、良質な睡眠が必要不可欠。アンダーアーマーは、アスリートのためのアスリート・リカバリー・スリープウェア「ＵＡ　ＴＢ１２」を発売するが、ブレイディはその新商品の発売記念イベントにて、オフフィールドでのリカバリーアドバンテージの大切さをアピールすると言う。

今回の来日を前に「日本の人々とつながり、素晴らしい文化を体験し、私のフットボールゲームへの愛をファンと分かち合えることに興奮している。東京を訪れ、現地の文化を体験することは私にとって、とても有意義なことになるだろう。アジア地域の次世代選手について学びたい。そして、オンフィールドとオフフィールドの両方における努力、熱心さ、謙虚さ、根気強さによって、常に限界を押し広げていくという彼らの気持ちを掻き立てたい」と日本のファンと選手たちにメッセージを送る。

ブレイディが「歴代最高のNFL選手」との評価を得る理由は、彼の勝負強さにある。

高校入学直後には０勝８敗の２軍チームの控えだったブレイディだったが、高校最後の２年間は１軍の先発QBとして活躍。強豪のミシガン大学に進学したが、入学当初はチームで７番目のQBでしかなく、先発QBの座を勝ち取ったのは３年生になってからだった。

ドラフトでの評価も高くなく、ペイトリオッツは６巡目、全体１９９位でブレイディを指名。

そんな低評価だったブレイディは努力を重ねることで、NFL史上最高と呼ばれることになる。

スーパーボウル優勝５度は、サンフランシスコ・４９ナーズとダラス・カウボーイズでラインバッカーとして活躍したチャールズ・ヘイリーと並ぶ歴代最多。同一チームで５度優勝したのは、ブレイディだけである。

また４度のスーパーボウルMVPは、サンフランシスコ近郊で育ったブレイディが子供の頃に憧れの存在だった４９ナーズのQB、ジョー・モンタナの３回を抜き、史上最多。NFLではスーパーボウルに勝つことが何にも勝る栄誉だと考えられており、スーパーボウルで４度もMVPに選ばれたブレイディは史上最高と呼ばれるのに相応しい実績を残してきた。