夫婦喧嘩は子どもへの虐待!?多くの人が知らない意外な虐待と、実は大きな子どもたちへの悪影響とは
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている現役の保育士です。
皆さんは夫婦で喧嘩をすることはありますか?
夫婦喧嘩と一言で言っても、ちょっとした意見のすれ違いから怒鳴り合いみたいなものまで様々です。
しかし、その頻度や勢いは違えど誰にでもあることだと思います。
そんなわけで、今回は頂いたご質問はこちら。
Q:子どもの前で夫婦喧嘩をすると虐待になるって本当ですか?
こちらについて解説していきたいと思います。
※動画は0分59秒です。
夫婦ゲンカの可否は
果たして子どもの前で夫婦喧嘩をすることは虐待に当たるのでしょうか?
結論から言うと、虐待になります。
子どもへの虐待は全部で4種類あり、以下の通りです。
1 身体的虐待
殴ったり蹴ったりするような暴行から、寒い時期に外へ締め出すなどようなものも含まれます。
子どもの身体に外傷を生じるような暴力を加えることです。
2 性的虐待
子どもへ性的な行為を強要したり、子どもに性行為を見せたりすることです。
男性から女児へ虐待を行うことを想像する方も多いですが、女性から男児に対しても起こることもあります。
3 ネグレクト
ご飯作らない、オムツ替えをしないなどのように、適切な生活環境を提供していないことを指します。
一言で表すと、おおよそ育児放棄のことです。
4 心理的虐待
大声で威圧したり、暴言を浴びせたりするだけでなく、過度に無視し続けたりすることも含まれます。
また、きょうだい間で激しく差別することなどもこれに当たります。
夫婦喧嘩は何の虐待?
子どもの前で夫婦喧嘩をすることは、どの虐待に当てはまるのでしょうか。
これは最後に紹介した心理的虐待になります。
「夫婦喧嘩を見せるのがなぜ虐待?」と思う方も多いでしょう。
特にこれらは面前DVと呼ばれて、そういう姿を見せることで、子どもの心や脳の発達に悪影響を及ぼします。
具体的に言うと、夫婦喧嘩によって正常な発達が妨げられ、うつ病の傾向が高まることや、IQが低くなる傾向にあることが分かっているのです。
これは夫婦喧嘩を目の当たりにすることによって生じる恐怖心や、「自分は両親のために何もできない」といった無力感によって引き起こされると言われています。
そのため、子どもの心に大きな悪影響を及ぼすことから心理的虐待とされているのです。
どこからが虐待?
それでは、どこからが虐待になるのでしょうか。
実はこれに正解はありません。
それは例え暴力がなかったとしても、暴言によってそれをみていた子どもたちが心理的に傷を負えばそれは心理的虐待に当たるからです。
しかし、1つの基準として感情的にならずに話すことで子どもたちに恐怖心を与える可能性はかなり低くなります。
どうしても感情が出てしまいそうな時には子どものいない(聞こえない)場所を選ぶことや、「後で話そう」と何も言い返さずに黙ってその場を離れることも大切です。
また、喧嘩になりやすい話であることが分かっている場合には、喫茶店のような人目のある場所で話すことも有効でしょう。
子どもの虐待の約7割が心理的虐待と言われています。
「しつけのつもりが実は虐待だった」「知らずに虐待していた」なんてことも意外にあるので、自分の日頃の行動を見直してみる機会も大切かもしれませんね。
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