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早稲田大学・齋藤直人がサンウルブズ練習生に。外国人選手に混ざりはつらつ。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
早稲田大学では1年時からレギュラー。(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 早稲田大学ラグビー部3年の齋藤直人が、スーパーラグビー(国際リーグ)の日本チームであるサンウルブズの練習生となった。6月18日からの5日間、チームで都内のトレーニングへ参加した。この時期は日本代表勢が抜けており、齋藤以外は海外出身者ばかりだった。

 桐蔭学園高校時代から20歳以下日本代表に入っていた齋藤は今年4月、ナショナル・デベロップ・メントスコッド(NDS)という日本代表の強化機関のニュージーランド遠征に帯同。ニュージーランドツアーでスーパーラグビーのクラブの予備軍と激突し、緩急自在の球さばき、運動量という持ち味を発揮した。

 特に現地時間20日にあったブルーズAとの試合では、後半6分に途中出場するや続く9分には味方のトライをアシスト。ノーサイド直前には勝ち越しトライと直後のゴールキックを決め、34―27で勝利した。

 

 6月におこなわれた日本代表遠征のメンバーからは漏れたが、同代表を支えるサンウルブズはこの才能を一時的にピックアップ。当の本人は21日、取材に応じ、スーパーラグビーデビューへ意欲を示した。2019年のワールドカップ日本大会への思いを聞かれた際、「そんなに甘くない」と前置きして「出たい」と答えた。

 以下、単独取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――サンウルブズの練習、いかがですか。

「雰囲気もよくて。練習はきついですけど、楽しいです」

――フィットネス練習では、トップで走っています。

「そこは持ち味のひとつだと思っているんで、手を抜かず出し切ろうかと思っています」

――周りは海外出身者ばかり。報道では、「日本語が通じない分、かえって吹っ切れる」という内容の談話が載っていました。

「最初は心配でしたが、周りの選手が気にかけて話してくれたり、選手によっては少し日本語が話せたり、逆に自分が英語を使ったりと何とかやれています。ジャパンAに行った時も何人か外国人の方はいましたけど、いまは全員そのような状態。新しい経験というか、これもこれで面白いです。ミーティングでも、僕が、訳してもらったり」

 これまで在籍したチームではミーティングは日本語で話されていただろうが、サンウルブズでは海外コーチが英語で話すようだ。齋藤はその内容を、大久保直弥コーチらの通訳によって理解しているという。

――改めて、召集を知ったタイミングは。

「先週の半ばです」

――いまは練習生ですが、いずれは選手としてプレーするチャンスもあるかもしれません。

「練習生として参加させてもらえているのもありがたいことですけど、いち選手としてスーパーラグビーでプレーしたいという思いはあります。積極的にチャレンジしたいです。今回ひとつわかったのは、英語が喋れないとは言いながらも伝えようとしたら伝わるということです。コージー(スタンドオフのヘイデン・パーカー)にもプレースキックを教えてもらったり、学ばせてもらっています」

――日本代表入りへの思いは。

「自分がどうこうできる問題ではないですが、こういう練習も見られていると思うので、ひとつひとつ手を抜かず、確実にやっていき、選ばれたいです」

――2019年にはワールドカップ日本大会があります。

「そんなに甘くはないと思いますが、出たいです」

 スーパーラグビーは約1か月の中断期間を経て、29日から第17節を迎えるところ。サンウルブズは30日にシンガポール・ナショナルスタジアムで南アフリカのブルズを迎え撃つ。齋藤は25日からの練習へは不参加。待望のデビューは持ち越しとなった。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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