レノアの新製品『クエン酸in 超消臭』の消臭力を実際に使って確かめてみました
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究科のハナです。
P&Gの衣類用柔軟剤ブランド『レノア』から、2023年7月に“100日分の蓄積ニオイまではがし取る”という、洗剤でも柔軟剤でもない消臭剤『レノア クエン酸in 超消臭』が発売されました。
P&Gでは香り付けビーズ以来10年ぶりの新ジャンルの発売になります。いままでになかった洗濯機で使う「すすぎ消臭剤」とはいったいどんなものなのか、柔軟剤となにが違うのか、実際に使って確かめてみると意外なことがわかりました。
『レノア クエン酸in超消臭』を買おうかどうしようか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
『レノア クエン酸in 超消臭』の概要
容量:430ml
使用量の目安:水量30L(洗濯量2kg)の場合 22ml
購入価格:498円(税込)
洗濯1回のコスト:約25.5円
香りの種類:クリアフローラル、フレッシュグリーン、さわやかシトラス(微香)
【成分】
消臭剤(クエン酸)、安定化剤、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、pH調整剤、香料
少々価格が高くても使用量が少なければコストは下がるんですが、『レノア クエン酸in 超消臭』の場合は販売価格も高めで、使用量も多い(一般的な柔軟剤の倍)のでコストはかなり高いなという印象です。
P&G柔軟剤の代名詞とも言えるレノアのブランド名が付いているし、4月に発売されたLIONの柔軟剤『エアリス』と似た雰囲気だったので、発表された時は柔軟剤だと思い込んでいました。
店頭で見かけて柔軟剤と間違えて買った人も多いんじゃないでしょうか?気が付かずに柔軟剤として使っている方もいらっしゃるかもしれません。
じつは『レノア クエン酸in 超消臭』は柔軟剤ではなく、ましてや洗剤でもない洗濯機で使う消臭剤です。クエン酸の消臭効果でニオイを根本から取りのぞくというもの。
クエン酸とは文字通り「酸性」。レモンやライムなどの柑橘に含まれる酸っぱい成分で、除菌・殺菌・漂白の効果があります。
水を酸性に傾けてニオイの原因になる雑菌を取り除こうってことです。実際に数値を測ったみたら3.7pHで弱酸性でした。ちなみに通常の柔軟剤は中性に近い弱酸性であることが多いので、柔軟剤よりは酸性寄りです。
では、柔軟剤と何が違うのが実際に使って確かめてみます。
『レノアクエン酸in 超消臭』の使い方
『レノア クエン酸in 超消臭』は柔軟剤ではありませんが、洗濯機の柔軟剤投入口に入れて使います。
商品のパッケージには柔軟剤併用不可とありますが、成分的なものではなく『レノア クエン酸in 超消臭』の使用量が多い(通常の柔軟剤の倍)ので、柔軟剤投入口が溢れる可能性があるからだそうです。
柔軟剤と併用する際は超消臭を規定量入れてから、溢れないように柔軟剤の量を調節してください。洗剤と同じ場所に入れてしまうと効果を発揮できなくなってしまうのでご注意ください。
柔軟剤と何が違うのが確かめてみた
【効果を確かめるために使った布】
・肌触りと吸水力を確かめるための綿のタオル
・消臭力を確かめるための加齢臭を染み込ませた麻布
・静電気防止力を確かめるためのウールの布
『レノア クエン酸in 超消臭』との違いを確かめるために以前に26種類の柔軟剤を比べたときに平均的だった柔軟剤、そして水。
それぞれの液につけ置いた後の布を使って検証します。
【確かめる項目】
・肌触り
・静電気防止
・吸水力
・消臭
肌触りを確かめてみた
4枚の綿タオルを積み重ねて、その高さでパイルの立ち上がり具合を確かめました。
この結果は意外だったのですが、もっともパイルが立ち上がったのは柔軟剤ではなく『レノア クエン酸in 超消臭』を使ったものでした。
ただ、ふんわり柔らかいというよりはのり付けしたようなシャッキリ感で、衣類に弾力とハリが生まれました。
肌の弱い方は若干「痛い」と感じるかもしれません。
ただ、乾燥機を使った場合、『レノア クエン酸in 超消臭』の肌触りは感動的でした。
パイルがしっかり立ち上がりつつふんわり仕上がるので、まるで別のタオルになったかのような高級感がでました。
ドラム式洗濯機(もしくは乾燥機)と相性がよさそうです。
『レノア クエン酸in 超消臭』に静電気防止効果はあるのか
乾燥後のウール布をプラスチック(ポリプロピレン)に10回擦り合わせてポリエチレンの粒の中に入れます。ウールの布についたポリエチレン粒の数で静電気防止効果を確かめました。
その結果、『レノア クエン酸in 超消臭』は水で洗ったものと変わらず、柔軟剤のような静電気防止効果はないことがわかりました。
『レノア クエン酸in 超消臭』の吸水力を確かめてみた
400gの水にタオルを入れて1分後に引き上げ、残った水の量で吸水力を確かめます。残った水の量が少ないほど吸水力があるということになります。
柔軟剤と違って吸水力が落ちないのがメリットだと言われていましたが、『レノア クエン酸in 超消臭』の吸水力は柔軟剤を使った時とかわりありませんでした。
実験結果から吸水力を目的に柔軟剤からレノア クエン酸in超消臭に変えようと思っている方はご注意ください。
『レノア クエン酸in 超消臭』の消臭力を試してみた
洗って8時間以上洗濯機の中で放置したバスタオルを15分『レノア クエン酸in 超消臭』に浸けて脱水したものを部屋干して、生乾き臭の有無を確認しました。
悪環境で干したので夏ですが乾くまでに7時間以上かかりました。でも生乾きニオイはまったく気にならなかったです。
試しに濡れた体や頭を拭いたあとのニオイ戻りなし。バスタオルは快適に使えました。
加齢臭が染み込んだ麻布も洗ってみたところ、完全ではありませんがニオイはかなり軽減しました。
コンセプトになっている100日分の蓄積ニオイを一回の洗濯で落とすのはさすがに難しいと思いますが、消臭力は優秀です。
レノア クエン酸in超消臭を使ってみた結果
クエン酸にも柔軟効果はありますが、『レノア クエン酸in 超消臭』の場合はふんわりというよりはシャキッとした仕上がり。タオルのパイルがしっかり立ち上がり厚みのある質感になりました。
ただ硬めの仕上がりなので、肌の弱い方は刺激になってしまうかもしれません。
ドラム式や乾燥機を使った場合の肌触りはパイルがしっかり立ち上がりつつふんわり仕上がるので柔軟剤よりも質感が良く感じました。肌が弱い方でも痛みを感じることはないと思います。
洗濯中は香りは強めですが、乾いてしまうとP&Gの中ではかなり微香だと思います。香りを残したい方には向きませんが、私は強すぎる香りが苦手なので好印象です。
消臭力は優秀。濡れたまま8時間以上も洗濯層で放置したバスタオルも『レノア クエン酸in 超消臭』を使って洗い直せば嫌なニオイは消えました。
洗っても取れないバスタオルのニオイに悩んでいる方は、一度使ってみてはいかがでしょうか、一回の洗濯は無理でも徐々にニオイが気にならなくなると思います。