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来春ダイヤ改正で廃止検討!? 板切れホームとプレハブ待合室 宗谷本線 初野駅(北海道中川郡美深町)

清水要鉄道・旅行ライター

長万部町の函館本線 中ノ沢駅に続き、美深町の宗谷本線 初野駅の廃止も検討されているというニュースが飛び込んできた。初野駅の乗車人員は令和3(2021)年度で1.6人。利用者数は年減少傾向にあり、現在はもっと少なっているものと思われる。令和3(2021)年6月にJRから町に廃止の打診があり、令和5(2023)年7月までの回答が求められていた。

初野駅入口
初野駅入口

初野駅は昭和23(1948)年6月に初野仮乗降場として開業。昭和34(1959)年11月1日に正式な駅に昇格した。仮乗降場上がりの駅によく見られる板切れホームと、平成8(1996)年度に設置されたプレハブ待合室が特徴だ。

板切れホーム
板切れホーム

駅がある美深町は稲作の北限地帯。駅周辺には田園地帯が広がっており、農家や牧場が点在している。建物が多いのは駅から350m西に行った国道沿いで、駅周辺は長閑な雰囲気だ。国道上には名寄と恩根内を結ぶバスが走っており、一日八往復と列車の倍の本数が設定されている。初野駅に停車する列車の方は一日四往復だ。

初野を発車する下り列車
初野を発車する下り列車

美深町にはかつて、南美深・美深・初野・紋穂内・恩根内・豊清水の6駅が存在したが、令和3(2021)年3月ダイヤ改正で南美深・紋穂内が廃止となり、豊清水が信号場になったため、残る駅数は3駅と半減した。恩根内駅もこの時、廃止対象として名前が挙がっていたが、地元から存続を求める声が上がったため、美深町が管理することで存続している。初野駅はJR北海道の管理だが、果たしてこのまま廃止となるのか、それとも美深町の管理で存続するのか。引き続き注目していきたい。

プレハブの待合室
プレハブの待合室

筆者が初野駅を訪れたのは令和2(2020)年6月28日で、15時台の列車で降りて、隣の紋穂内駅まで約3キロメートルを歩いた。この時は、同じ列車から学生が下車したのを見かけたが、3年経っていることを考えると、その学生も卒業して駅を使わなくなっていることだろう。定期利用者がいたために廃止を免れた駅でも、卒業などで利用者がいなくなれば存続は難しくなってしまうのだ。

初野駅前通り
初野駅前通り

鉄道・旅行ライター

駅に降りることが好きな「降り鉄」で、全駅訪問目指して全国の駅を巡る日々。

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