日中「小樽―新千歳空港間」の快速が1時間20分に 事実上の区間快速化で減速していた「快速エアポート」
JR北海道は2024年3月のダイヤ改正で札幌―新千歳空港間を結ぶ快速エアポート号を、日中時間帯についてそれまでの毎時5本から毎時6本に増発した。毎時1本は途中停車駅が新札幌と南千歳のみに停車する特別快速とされた一方で、このうち毎時2本については北広島駅から各駅に停まる区間快速となった。
エアポート号は毎時2本が小樽駅まで乗り入れており、ダイヤ改正以降は特別快速と快速の2本立てでの運行となっている。しかし、小樽発の10時台から14時台の快速エアポート号については、小樽から手稲駅までの各駅に停まる事実上の区間快速として運転されており、新千歳空港駅までの所要時間は1時間20分。特別快速の1時間13分と比べて7分の時間増となった。なお、ダイヤ改正前の快速は、小樽―新千歳空港間を1時間13分で結んでいた。
ダイヤ改正以降は、小樽―札幌間は特別快速、快速ともに、これまでの停車駅であった南小樽、小樽築港、手稲、琴似に加えて桑園が追加されており、日中の一部の快速については小樽から手稲までの各駅に停まる事実上の区間快速となっている。
今回の札幌圏のダイヤ改正では、JR北海道は快速エアポート号の増発を大々的にPRしていたが、その裏で小樽、江別、千歳各方面の各駅停車は減便となっており、特に小樽、千歳方面については減便となった各駅停車の分を穴埋めするために、一部の快速エアポート号を区間快速化し停車駅を増やすことにより対応したようだ。
江別方面では、日中時間帯の各駅停車が毎時5本から毎時4本に減便された。千歳方面では、日中時間帯に札幌―千歳間で運行されていた各駅停車を北広島駅までの運行に短縮。北広島―千歳間についてはこの区間の各駅に停まる区間快速エアポート号を毎時2本運行することで穴埋めをしている。
JR北海道は4月1日に発表した中期経営改革において札幌―新千歳空港間の所要時間を25分に短縮する構想を発表している。しかし、近年、札幌都市圏での減便減速ダイヤが続いてきた中で、本当に再び利便性の向上に舵を切ることが出来るのか、今後に期待したい。
(了)