妊娠検査薬はいつ誰が買うのか調査してみた
私は職業柄、さまざまな商品の売れ行きを分析しています。そして、そのなかでも、POSデータ分析を行っております。消費は文化の一部です。いや、いまや消費こそがもっとも象徴的に人間を示すものといってよいでしょう。
そこでドラッグストアやスーパーなどの売れ行きから、ひごろは真面目な分析をおこなっています。しかし、例外として、ちょっと通常では語られない時期分析をしてみようと思います。
そこで私が選んだのは妊娠検査薬です。妊娠検査薬はいったいどの時期に売れているのでしょうか。私が選んだのは、「Pチェック」「ドゥーテスト」「チェックワン」という三ブランドです。
私はサザンオールスターズが好きで、夏になると、あるいは晩夏になると「夏をあきらめて」を思い出します。研ナオコさんも歌った、あれです。いつ聞いても落涙します。さて、果たして、女性の方は「あきらめる」夏は存在するのでしょうか。
ところで、妊娠検査薬をもっとも使うのはいつでしょうか? 「やべー」というときです。あるいは、子供を授かりたいカップルが「もしかして?」というときでしょう。後者は幸せですが、前者は微妙です。その「やべー」はいつなのでしょうか。
まずは、そもそも妊娠検査薬を購入しているひとを見てみましょう。これは2016年10月のデータを見ました。
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データ提供元:カスタマー・コミュニケーションズ株式会社「TRUE DATA」
※2016年11月14日時点のデータに基づき、算出しています。
「TRUE DATA」は、全国のドラッグストア、スーパーマーケットなどの消費者購買情報を統計化した標準データベース。
全国延べ5,000万人規模の購買情報から構成され、性別、年代情報をカバーしています。
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見づらいのですが、こうなっています。単位は%です。この%は全体の比率にたいする、世代別のものとお考えください。
男10代/0.19
男20代/3.12
男30代/4.7
男40代/1.39
男50代/0.48
男60代/0.34
男70代/0.05
男80代/0.14
男90代/0
女10代/1.78
女20代/30.92
女30代/41.72
女40代/11.91
女50代/2.4
女60代/0.67
女70代/0.14
女80代/0.05
女90代/0
こう見ると、面白いですよね。さすがに90代はないにしても、60代はご購入なさっています。もちろん娘のために購入しているのかもしれません。ただ、40代、50代は、さまざまな可能性があり、示唆深いなあ、と私は思います。
さて、これが、購入のデータです。
これは代表的な妊娠検査薬についての売上を月あたりで見てみました。データの関係上、2015年11月までのもの(1年前のもの)となっています。
二つ盛り上がるときがやってきます。それは年始と、晩夏です。クリスマスの前あたりに経験した逢瀬によって、「あれれれれ……。生理が来ないぞ」というタイミングが1月以降なのでしょう。そして、夏の思い出が、「あれれれれ……。生理が来ないぞ」というリアルに変わるのも、8月以降ということでしょうか。
あくまでも前述は仮説にすぎません。ただ、事実を仮説込みで指摘しておこうと思います。
●年の平均とくらべて、男性30代は9月に購入が伸びます。これは夏の反省でしょうか。
●年の平均とくらべて、男性20代は12月、1月に購入が伸びます。これはクリスマスの反省でしょうか。
●年の平均とくらべて、女性30代は9月に購入が伸びます。これは夏の反省でしょうか。
●年の平均とくらべて、女性20代は10月に購入が伸びます。これは夏の反省について、リアルにプラス2ヶ月後に気づいた反省でしょうか。
もちろん望んでいる妊娠であれば喜ばしいでしょう。しかし、望まない場合、ぜひとも女性のためにしっかりとした対策を、男性のみなさま、お願いします。