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オズーナは打点に加えて打率も1位に浮上する。本塁打は大谷と3本差の2位

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)Aug 18, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)は、ナ・リーグ本塁打ランキングの2位に位置している。トップの大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)との差は3本だ。

 8月17日に、大谷とオズーナは、それぞれ、38本目と36本目のホームランを打った。その翌日、大谷は、39本目を記録した。オズーナは、36本塁打のままだ。

 一方、オズーナは、打点のリーグ・トップに立っている。8月18日は打点もなかったが、ここまでの93打点は、2位の大谷よりも5打点多い。

 さらに、打率も、リーグ1位に浮上した。8月15日が終わった時点の打率は.298だったが、そこからの3試合で10打数8安打――4打数3安打、3打数3安打、3打数2安打――を記録し、ルイス・アライズ(サンディエゴ・パドレス)を上回った。8月15日~18日の打率は、オズーナが.298→.302→.307→.309、アライズは.307→.308→.308→.305と推移している。

 パドレスのここ3試合(8月16日~18日)において、アライズは、5打数2安打、欠場、5打数0安打だ。6月下旬に痛めた左手の親指は、今も万全の状態ではない。

 ナ・リーグで打率.300以上は、オズーナとアライズの2人だけ。彼らに次ぐ、3位のケテル・マーティ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は、打率.298だ。こちらは、今月10日に左足首を痛めた。

 もっとも、ナ・リーグの首位打者の行方は、本塁打王と打点王の両タイトル以上に、混沌としている。

 300打席以上の選手を対象とした、ナ・リーグの打率トップ15は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 クリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、打率.315を記録しているものの、すでにシーズンを終えていて、首位打者の可能性はない。シーズン全体の規定打席に187打席足りず、その分を187打数0安打として、315打席で記録した270打数85安打に加えると、502打席で457打数85安打、打率.186となる。

 打率.311のトレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)、打率.310のジェイク・マッカーシー(ダイヤモンドバックス)、打率.309のムーキー・ベッツ(ドジャース)に、打率.289のジョク・ピーダーソン(ダイヤモンドバックス)は、今のところ、イェリッチと同じく、チームの試合数×3.1打席未満だが、502打席に到達するか、届かなくても迫る可能性がある。

 例えば、502打席に5打席足りない場合、首位打者かどうかを決める際、実際の打数と安打に加えるのは、5打数0安打に過ぎない。ちなみに、今シーズン、オズーナは、5試合で5打数0安打を記録している。アライズは、6打数0安打が1試合と5打数0安打が3試合だ。

 なお、ア・リーグの各部門トップ2は、打率.350のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)と打率.331のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、44本塁打のジャッジと36本塁打のアンソニー・サンタンダー(ボルティモア・オリオールズ)、111打点のジャッジと100打点のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)だ。

 ナ・リーグと違い、ア・リーグは、300打席以上の打率ランキングでも、ウィットJr.とジャッジがトップ2に位置する。また、各部門の1位と2位の差は、ナ・リーグよりも大きい。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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