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認知行動療法とは何か? うつ病にも効くのか?

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

認知行動療法と何か?

わたしたちは、日常刺激を覚えると、瞬間的にそれを、いいもの・悪いものと認知します。そして、悪いものと感じると、苛立ちを覚えたり哀しみを覚えたりします。
でもその認知は、人それぞれで違います。要するに、同じ刺激を受けても感じ方は人それぞれで、よいものと捉える人もいれば、悪いものと捉える人もいる…ということです。

実際、ものごとの捉え方、認知の仕方により、同じ出来事に遭遇したとしても、心穏やかに受け流せる人もいれば、強烈なストレスを覚え、悩んでしまう人もいます。

たとえば、あなたが友人との約束に遅れたとしましょう。
ここであなたが、「たまにはこういうこともあるさ。これからは気をつけよう」と思って、素直に友人に謝ることが出来れば、あなたが心病む可能性は低いでしょう。
けれどあなたが、「私は最低な人間だ。友人は怒っているに違いない」と思って、友人の顔さえまともに見れなかったとしたら、あなたが心病む可能性は高くなってしまうでしょう。

認知行動療法とは、出来事に対する認知を変化させることによって、沸き起こる感情を変え、行動を変え、心健やかに生きる習慣を身につける心理療法のことです。

この記事をご覧に皆さんに覚えておいて欲しいのは、「人を悩ませるのは、出来事そのものではなく、出来事を自分がどう認知するかであるということだ」ということです。
大切なのは、出来事に対する意味づけです。それを適切なものすれば、あなたが必要以上に悩むことはなくなるでしょう。

認知は教育・学習によって変えられます。認知が変われば行動も変わります。
私はあなたが、毎日を健やかに過ごしていくことを心から祈っています。

うつ病に認知行動療法は効果があるのか?

認知行動療法は、通常、カウンセラーのもとで受けられますが、自分でもやろうと思えば1人で出来ます。

やり方は、下記です。
1.ストレスを感じた出来事を詳細に書く。
2.その時に覚えた感情をひとことで書く。
3.その時、どのようなことを考えていたかを書く。
4.そして、自分はどのような行動を取ったかを書く。

今4つ言いました。
その4つのうちの2つをじっくり検討するのです。その2つとは、考えと行動です。認知では、この考え方以外の考え方が出来るか否か? 考えるのです。行動では、もっと適切な行動を取れたのではないか? と考えるのです。

そうすれば、認知が変わり、感情も変わり、行動も変わります。
感情や行動が変われば、心病むことはなく、心健やかに生きられるようになります。
コツは、「元気な人なら、この出来事をどう捉えるだろうか?」と考えることです。
そうすれば、きっと自分を苦しめない考え方が浮かぶはずです。

この認知行動療法は、うつ病の人にも効果があります。うつ病の人は、どちらかと言うと、ものごとを悪いほう悪いほうへ考える癖があるからです。認知と行動を変えることによってうつ病を治していきます。

けれど、認知行動療法は、内因性のうつの方や、うつ病の重い方にはあまり効きません。それが欠点です。何故なら、内因性のうつは、認知の歪みから生じている心の病ではないし、うつ病が重い人には、自分の認知や行動を掘り下げて考える気力・体力がないからです。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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