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やっぱり強い豊島将之九段! 池永天志五段を降して2年連続で藤井聡太王位に挑戦!

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月31日。大阪・関西将棋会館においてお~いお茶杯第63期王位戦・挑戦者決定戦▲豊島将之九段(32歳)-△池永天志五段(29歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。

 10時に始まった対局は20時30分に終局。結果は171手で豊島九段の勝ちとなりました。

 藤井聡太王位に豊島九段が挑戦する王位戦七番勝負。第1局は6月28日・29日、愛知県犬山市・ホテルインディゴ犬山有楽苑でおこなわれます。

 両者の過去の対戦成績は藤井13勝、豊島10勝。昨年の王位戦七番勝負は藤井王位が4勝1敗で防衛を果たしています。

豊島九段、堂々の連続挑戦

 豊島九段先手で、戦型は角換わり腰掛銀。互いに間合をはかりあう現代調の手待ちのあと、後手番の池永五段が戦端を開いて中盤の戦いが始まりました。

 池永五段は相手に飛車を渡しながら、決断の攻め。豊島玉は中段に泳ぎだす格好となりました。

 残り時間が互いにほとんどなくなっていく中、豊島玉と池永玉はわずか1ますを隔てて向かい合う熱い最終盤。追われ続けた豊島玉は、きわどく捕まりませんでした。

 一手の余裕を得た豊島九段は寄せに転じ、池永玉を左右はさみ撃ちで追い詰めていきます。

 池永五段は追い込まれてからも、勝負を捨てずに粘り強く指し続けました。最後は豊島九段が池永玉を詰ませ、長手数の大熱戦に終止符を打っています。

 前期は藤井王位に圧倒された豊島九段。今期はリベンジなるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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