サウジCの傾向が急変?!ダートの質は砂から'土'へ 日本調教馬の適性は?デルマソトガケに大注目!
サウジのダートコースは日本より深く'土'のような質へ変化
今夜、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場において、サウジカップ(G1、ダート1800m)が行われる。発走予定時刻は日本時間で2月25日午前2時40分(現地時間 2月24日20時40分)。
今回のサウジカップでは昨年とはダートを構成している物質に変化が見られるという現地情報を得た。さっそく現地に滞在中の方に話を聞くと、やはり昨年までのスピードが出る印象の構成から、今回は'土'と思われる粘土質の物質が以前より多く含まれる構成に変わっているようだ、という。
細かい構成比率等は不明だが、現地の方々の体感から昨年と比べると馬場の質は重くなってパワーが要求される馬場に変わっているのは明らかだ。
粘土質の馬場というと、思いつくのはアメリカのダートだ。毎年ケンタッキーダービー(G1)が行われるチャーチルダウンズ競馬場の馬場は粘土質の赤土を中心に構成されている。一言でいうと'土'で構成されている印象だ。水分を含めば、より粘り気が増す。
対して、日本のダートコースは砂を中心に構成されており、水分を含めば足抜きが良くなり、よりスピードが出る馬場になる。
今回のサウジCの検討は、この馬場にいかに対応できるか、に重きを置いて考えていきたい。
なお、2024年サウジカップはJRAの即PAT会員およびA-PAT会員、およびUMACA投票で勝馬投票券を購入できる。
インターネット投票の発売時刻は日本時間で2月24日(土)7時00分からサウジカップ発走予定時刻の2分前まで。なお、17時30分から19時30分は計算機のメンテナンスのため発売を一時中断のでご注意いただきたい。
■2023年サウジカップ 優勝馬 パンサラッサ
注目は土の要素の強いダートで善戦実績あるデルマソトガケ
日本からの出走予定馬は以下の4頭だ。
・ウシュバテソーロ(牡7歳 美浦・高木登厩舎)
・クラウンプライド(牡5歳 栗東・新谷功一厩舎)
・デルマソトガケ(牡4歳 栗東・音無秀孝厩舎)
・レモンポップ(牡6歳 美浦・田中博康厩舎)
ウシュバテソーロは昨年ドバイワードC(G1)、東京大賞典(G1)を勝つ日本のダート中距離の代表馬といえる。鞍上は川田将雅騎手。
レモンポップは昨年のフェブラリーS(GI)、チャンピオンズC(GI)優勝馬でJRAダートGIを共に制した。鞍上は坂井瑠星騎手。
クラウンプライドは昨年のサウジC(GI)5着でコリアC優勝馬。鞍上はジョアン・モレイラ騎手。
デルマソトガケは日本調教馬ながら昨年は海外を転戦。今回の舞台と同じキングアブドゥルアジーズ競馬場でのサウジダービー(G3)では3着、ドバイ・メイダンへ地を移しUAEダービー(G2)優勝のあと、アメリカのケンタッキーダービー(G1)6着、ブリーダーズカップクラシック(G1)2着と健闘した。鞍上はクリストフ・ルメール騎手。
人気はブリーダーズC(G1)優勝馬のホワイトアバリオ、そして日本のレモンポップ、ウシュバテソーロ、デルマソトガケに集まっている。日本ではあまり人気になっていないが、イギリスのブックメーカーでは1月にアメリカのペガサスWC(G1)を勝ったナショナルトレジャーが人気だ。
筆者は昨年、粘土質のアメリカの馬場で善戦したデルマソトガケに注目している。管理する音無調教師は来年2025年2月を以て調教師を定年し引退する予定で、厩舎解散前に訪れたビッグチャンスをぜひモノにしてほしい。
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