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【ジャパンカップ】ゴリアットが日本を地鳴らし!? 独自イベントに警察登場もファンサ貫くオーナーが熱い

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2024年 KG6世&QES(GⅠ)を優勝したゴリアット(写真:REX/アフロ)

 24日、東京競馬場でジャパンカップが行われるが、その前日、これまで例のなかった"大イベント"が有楽町を襲った。

 11月23日午前10時、ザっと目視で約1000人の"競馬"ファンが有楽町のゴジラ像前に集結していた。ジャパンカップに出走予定のゴリアットのオーナーがその前日にそこでグッズを配ると宣言していたからだ。

 その時間の少し前に現地に到着すると、案の定、警察もきていた。日本でそのようなことを行うには事前に道路使用許可申請をするなど、の事前準備が必要だからだ。

 それでも、ゴリアットのオーナーであるジョン・スチュワート氏はしばらく警察に交渉を続けた。時折、集まったファンに呼びかけながら彼らにグッズを渡したい、と。

 しかし、日本のルールには敵わず、作戦変更するべく宿泊先のホテルへ移動。すると、ファンの方々も自然とその流れについていく恰好になり、今度はホテルの敷地内でちょっとした混乱がおきていた。

 しかし、ホテル内の宴会場などの施設は空きがない。オーナーの部屋を通すにはその動線づくりに他客への影響が出かねない…。

有楽町ゴジラ像前に集まったファンの前で警察からグッズ配布中止を求められるゴリアット号オーナーのジョン・スチュワート氏(筆者撮影)
有楽町ゴジラ像前に集まったファンの前で警察からグッズ配布中止を求められるゴリアット号オーナーのジョン・スチュワート氏(筆者撮影)

 結局、そのホテルの敷地内か、その界隈でグッズが配られた。オーナー関係者や一部の報道関係者がゴリアットグッズを手にホテルのロビーから飛び出していき、それを次々に受け取っていく人々を見ながら、「祭りは自分たちで創るのが楽しいのだ」と感じた。

 これまで競馬をはじめ、イベントは主催者から与えられたものを見聞きすることが多いものだった。でも、このオーナーは違った。自分で結構な規模のイベントを創り出して、楽しんでいた。

 オーナーから「楽しい」という言葉を直接貰ったわけではない。だが、その行動からビンビンと伝わるし、わかりやすく表現してくれる。ひととおりグッズを配り終わった後、退散ではないのだ。なんと!その後、最終的にホテルの敷地の隅でファンひとりひとりと記念撮影をひたすら続けていた。筆者は少し離れた場所から、いつ終わるともわからない撮影会の様子を見守っていた。結局、約1時間ものあいだ、その列に並んだ最後の1人まで丁寧に対応していた。

 そのタフさ、そのメンタリティに驚愕、である。素晴らしい。

 オーナーは実にゴリアット(巨人)であった。ぜひ、また日本のファンに圧倒的なファンサービスをして欲しい。(そして、結果的に最後までオーナーの護衛をしていたホテル関係者のホスピタリティの素晴らしさにも舌を巻いたのを、ぜひ書き加えておきたい。)

 

 さて、ジャパンカップである。

 外国馬が日本の高速馬場やスピード競馬に対応できるのか、は例年通り重要な要素だ。前日の土曜日は好時計が出ており、日本馬有利の馬場だと感じる。しかし、内はだいぶ荒れているとのことだ。

 ゴリアットは1枠1番に入った。これまでの走りっぷりからパワー型の印象。一口にパワー型といってもその適応タイプは芝丈の長さ、粘土質の路盤、深い砂など様々だが、VTRを見ると坂への適応能力は高そうだし、何よりスタミナがありそう。軽いスピード感溢れる日本馬たちとタイプの違うゴリアットが一緒に走ってどうなるのか、すごく楽しみである。

 ジャパンカップは、巨人・ゴリアットから、日本の総大将・ドウデュース、斤量54キロのチェルヴィニア、そしてディープインパクト産駒のジャスティンパレスとオーギュストロダン、立て直したブローザホーンまでで狙いたい。


■2024年 キングジョージ6世&クイーンエリザベスカップ 優勝 ゴリアット

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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