11番人気優勝で大波乱のフェブラリーS その背景にある世界最高賞金レース #専門家のまとめ
2024年のフェブラリーSは11番人気のペプチドナイルが優勝。2着に5番人気のガイアフォース、3着に13番人気のセキフウが入線。3連単の払戻は153万500円と大波乱だった。
ルメール騎乗、かつ調教の良さが目立っていた1番人気オメガギネスは14着に惨敗するなど、人気馬は総崩れ。しかし、その人気馬たちも実績上位な絶対的な存在ではなかったのも大波乱の要因のひとつだろう。
実績上位馬が集まらない理由は明らかで、昨年のフェブラリーSの覇者レモンポップと3着のメイショウハリオらが2月25日にサウジアラビアで行われるサウジカップ(キングアブドゥルアジーズ競馬場ダート1800m)遠征のために日本を離れているからだ。
サウジカップは2020年に創設されたGIレースで、2024年2月現在、総賞金2000万米ドル(約30億円)かつ1着賞金1000万米ドル(約15億円)で世界最高の賞金を誇るレースだ。対して、フェブラリーSの1着賞金は1億2000万円だ。昨年、日本調教馬のパンサラッサが優勝したレースだけに、ダートのマイルを得意とする有力馬がサウジに流れるのは必然と言える。
フェブラリーSという名称を含めて、ダートのマイルGIの開催時期を変更するか、サウジカップに負けない魅力を国内外にアピールするか、何らかの打開策が必要なのではないだろうか。