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2年前は100敗以上、前年も負け越しの2チームが、前年のリーグ優勝チームを倒してワールドシリーズへ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ポール・シーウォルド(下)とガブリエル・モレイノ Oct 24, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 10月24日、アリゾナ・ダイヤモンドバックスは、4対2でフィラデルフィア・フィリーズを破り、リーグ優勝を決めた。27日から始まるワールドシリーズは、ダイヤモンドバックスとテキサス・レンジャーズが対戦する。

 2年前、ダイヤモンドバックスとレンジャーズは、それぞれ110敗と102敗を喫し、2年連続の地区最下位に終わった。昨シーズンは、両チームとも負け越し――88敗と94敗――地区4位に位置した。

 今シーズンは、ともに地区2位でワイルドカードをゲットし、ここまで勝ち上がってきた。ダイヤモンドバックスもレンジャーズも、各シリーズの勝敗は同じ。ワイルドカード・シリーズが2勝0敗、ディビジョン・シリーズが3勝0敗、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズは4勝3敗だ。両チームとも、3シリーズ目に前年のワールドシリーズ進出チームを倒したことも共通する。フィリーズとヒューストン・アストロズだ。

 ただ、当然のことながら、ここからのワールドシリーズは、同じ勝敗にはならない。一方が4勝を挙げ、もう一方は0~3勝となる。

 なお、ワイルドカードの2チームによるワールドシリーズは、2002年と2014年に続く3度目だ。過去の2シリーズとも、第7戦までもつれ、2002年はサンフランシスコ・ジャイアンツがアナハイム・エンジェルスに敗れ、2014年はジャイアンツがカンザスシティ・ロイヤルズを破った。

 レンジャーズのブルース・ボウチー監督にとって、ワイルドカード同士のワールドシリーズは2度目となる。2014年は、ジャイアンツで采配を振っていた。

 ダイヤモンドバックスのワールドシリーズ進出は、2001年以来2度目。レンジャーズは、2010~11年以来3度目だ。ダイヤモンドバックスは、22年前にワールドシリーズを制したが、レンジャーズのワールドシリーズ優勝はまだない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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