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夏休みは「片づけなさい!」よりもまずコレ! 子どもにモノの管理を教える方法

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

夏休みが始まり子どもが家で過ごす時間が増えると、散らかって大変!という声を聞きます。

「このおもちゃを全部捨ててしまったら、どんなに楽になるだろう」と思ったことが私も何度もあるし、もう4人の子どもが大きくなった今でもリビングが散らかると「全部捨てて楽になりたい!」と思う時があります。

家で過ごす人が増えると散らかるのはやむ負えないですが、せっかくの夏休みだからこの機会に子どもに少しでも片づけをしてほしいと思う親も多いと思います。

そこで今回は、夏休みに片づけのきっかけとして家庭でするとよいコトを紹介します。    

1.学習道具のチェック

夏休みが始まる前に学校から持ち帰ったお道具箱、絵具セットや習字道具などの学習道具。

そのまま新学期が始まるまで置きっぱなしにするのではなく、まずは、中身を見直して安心して新学期を迎えましょう。

チェック項目は

①足りないモノはないか
②壊れているモノはないか

チェック表があると、子どもも何をチェックすればよいかわかります。

自分の身の回りの管理は自分でさせたいものです。部屋全体を管理するのは難しくても、たった数個の学習道具のチェックなら、一度やり方さえ教えればすぐにできるようになります。

兄弟がいるのであれば、上の子が下の子のチェックを手伝うことができます。

モノを管理するということは、使える状態にしておくこと

新学期が始まり、学校に絵具道具を忘れずに持って行ったとしても、中身が揃っていなかったら意味がありません。

子どもが、自分でチェックすることで、自分のモノの管理に責任を持って関わってもらうのです。

是非一度やり方を教えて、長期休みに入った時のルーティンにして欲しいと思います。

2.賞味期限切れ情報がないかチェック

次は、子どもの教科書やノートを置く場所に、賞味期限切れの情報が混じっていないかのチェックです。

使い終わったノートや教科書、プリント類がいつまでも、学習机の正面の本立てに置かれている家庭があります。

家庭により考え方の違いはあるかもしれませんが、ノート、教科書、プリントの紙類は、情報が掲載されています。その情報が賞味期限切れではないか、または、その情報にどれだけの価値があるのかが重要です。

プリント類は、丸つけが終わった学習プリント、保護者用のお知らせプリントの2種類があります。

丸付けが終わったプリントは、家庭でやり直しをさせるのであれば、保管する必要があるし、子どもの出来を確認するだけでよいのであれば、確認したら捨ててもよいです。

いずれにせよ、丸付けの終わったプリントを家庭ではどのように扱うのか、家庭の方針を決めておけば、保管するのか処分するのか方法が明確になります。

また、保護者向けのプリントも、行事予定や新学期の持ち物など情報が掲載されていますが、もう必要のない賞味期限の切れた古い情報は処分するのが一番です。

そして、プリントに穴をあけ綴じていく作業は、一見ちゃんとプリント類を管理しているように感じますが、古い情報が溜まりがちになります。最新の情報に更新するのを忘れないようにしなくてはいけません。

そして、たくさん漢字を書き、計算もたくさんした、役目が終了した使用済みのノートが、現在使っているのノート類と交じっていないかチェックも必要です。

使用済みのノートを保管し、これまでの頑張りを目で見える形にしたい、という考えの家庭もあるかと思いますが、現在使用中のノートと一緒に収納するのはお勧めしません。

なぜなら、同じノートでも使用目的が違うから。

子どもが頑張った証として保管したいノートと、現在使用中で漢字を書いたり計算をしたりアウトプットしていくノートは全く使用目的が違います。

この使用目的の違う2種類のノートが、交じった状態で保管されていると、探し物や忘れ物の原因になるのです。

子どもに自分のモノの管理をしてもらいたかったら、まずは今必要なモノにのみにしましょう。

「片づけなさい!」だけでは、子どもは行動できない

片づけと言えば、部屋をキレイにすることをイメージする人も多いですが、子どもに「片づけて」と言うだけでは子どもはどうすればいいかわかりません。

自分のモノの管理をするのは、片づけの一部です。

ぜひ夏休みは「片づけなさい」と言う漠然とした声掛けではなく、新学期に必要な学習道具のチェックや、古い情報を溜め込んでいないかを見直す声かけをしてみてはいかがでしょうか。

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選ぶ暮らしラボ 藤原友子(ふじわらゆうこ)

1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。2012年整理収納アドバイザー1級。CTB生放送102回9年間出演。セミナー回数100回、受講生2000人以上で片づけの概念が変わると高い評価を受けている。

長男との片づけバトルを通して好きなモノを「選ぶ」ことが片づけには大事だと実感。

現在は片づけに興味があるなし関係なく、自分の人生をよりよくしたい人向けに、モノを選び残す楽しさと選ぶことにより暮らしが充実することを発信し、人それぞれが「自分の選ぶ」を楽しむ時代を作るため活動の幅を広げている。

二男二女の母で「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」で暮らしている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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