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辰年の中日ドラゴンズは強いのか。36年前はリーグ優勝を飾り、立浪和義は新人王を受賞

宇根夏樹ベースボール・ライター
立浪和義(左)と中田翔 MAR 1, 2013(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 セ・リーグとパ・リーグの2リーグ制となった1950年以降、今年は7度目の辰年となる。1952年、1964年、1976年、1988年、2000年、2012年、そして、2024年だ。

 今から36年前の1988年に、立浪和義は、新人王を受賞した。この年、中日ドラゴンズは、2位の読売ジャイアンツに12ゲーム差をつけ、6年ぶりのリーグ優勝を飾った。

 ただ、9度のリーグ優勝のうち、辰年はこの1度きりだ。1964年は、他の5球団が勝率.450以上を記録したのに対し、勝率.407に終わった。辰年の中日は強い、とは言えない。ちなみに、寅年と卯年は、リーグ優勝が2度ずつ。それぞれ、1974年と2010年、1999年と2011年がそうだ。

 立浪にしても、新人王とはいえ、1988年の打率と出塁率は.223と.317に過ぎなかった。ブレイクしたのは、3年目の1990年だ。打率.303と出塁率.381を記録し、そこから1996年まで、出塁率は7シーズン続けて.375を上回った。

 辰年の中日の順位、勝敗、勝率と、各部門のチーム・トップは、以下のとおり。

筆者作成
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 6度の辰年のうち、最初の3度は、首位打者を輩出している。その後の3度は、1988年の落合博満(打率.293)がリーグ9位、2000年の山﨑武司(打率.311)が6位、2012年の大島洋平(打率.310)は3位だ。

 また、セーブが公式記録となった1974年以降、どの辰年も、中日の投手はリーグ最多のセーブを挙げている。1976年の鈴木孝政(26セーブ)、1988年の郭源治(37セーブ)、2000年のエディ・ギャラード(35セーブ)は、いずれも単独のリーグ1位。2012年の岩瀬仁紀(33セーブ)は、東京ヤクルト・スワローズのトニー・バーネットとともに、トップに並んだ。

 今年も、その可能性はありそうだ。ライデル・マルティネスは、ここ2シーズンとも30セーブ以上を挙げ――2022年の39セーブはリーグ1位、2023年の32セーブは3位――どちらのシーズンも、防御率0点台を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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