主な新興国/米国経済ニュース(2月7日)
ポーランド、2013年10-12月期成長率は2.9%増か―財務相
ポーランドのマテウシュ・シュチュレク財務相は5日、同国の2013年10-12月期のGDP(国内総生産)成長率は前年比2.9%増となったとの見通しを明らかにした。地元週刊紙ワルシャワ・ボイス(電子版)が6日に伝えた。
この結果、同相は2013年全体の成長率は1.6%増になったと見られるとしている。また、2014年の成長率については、昨年の伸びを上回るとしている。一方、米英大手信用格付け会社フィッチ・レーティングスは4日、ポーランドの2014年の経済成長率の見通しについて、昨年12月の前回予想時の2.4%増から3%増へ上方修正した。
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インドネシア2013年GDP伸び率、5.78増に鈍化―前年は6.2%増
インドネシア中央統計局(BPS)が5日に発表した、同国の2013年のGDP(国内総生産)伸び率は5.78%増となり、前年(2012年)の6.2%増から伸びが減速した。アンタラ通信(電子版)が伝えた。
中央統計局のスラミン局長は、すべての業種で伸びが見られたが、なかでも通信・運輸業は10.19%増と、最も高い伸びを記録したほか、金融・不動産業は7.56%増、建設業も6.57%増、小売り・ホテル・レストラン業も5.93%増となっている。
また、四半期の伸び率では、2013年10-12月期は前年比5.72%増となり、前期(7-9月期)の同5.6%増を上回ったものの、3四半期連続で6%増を下回っている。しかし、10-12月期は前期比では1.42%減となった。これは個人消費と政府消費支出、企業の設備投資が前期比で低い伸びとなったことが響いている。
地元のバハナ証券では、インドネシアの2014年の成長率見通しを従来予想通り5.3%に据え置いた。2015年については5.7%増と、やや伸びが加速すると予想している。
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ベトナム農業農村開発銀行、乱脈経営が発覚-不良債権比率13%弱に
ベトナム政府監査院(GIV)は5日、同国最大の商業銀行、農業農村開発銀行(アグリバンク)が2009-2011年の3年間に、融資や投資、建設の各分野で多くの違反行為を重ね乱脈経営を続けていたことを明らかにした。地元オンラインニュースのダン・トゥリ(DTIニュース)が6日に伝えた。
監査院の調べによると、アグリバンクは2382億ドン(約20億円)を金融ブローカーに渡し、銀行預金の勧誘に使ったほか、政府が規制している預金金利の上限14%を上回る高い金利で預金者を勧誘したとしている。また、同行は2009年6月16日から2011年7月12日まで、189人の顧客に対し同行の役員の承認が必要な融資書類なしで融資を実行したとしている。
地元金融情報サイト、ストックスプラス(電子版)によると、監査院の検査では、こうした不適切な与信の結果、同行の不良債権比率が12.71%に達していることも明らかになった。
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チェコ中銀、政策金利を10回連続で据え置き―為替介入も継続へ
チェコ国立銀行(中央銀行)は6日の金融政策決定会合で、政策金利の2週間物レポ金利を過去最低の0.05%のまま据え置くことを全員一致で決めた。中銀は2012年11月の会合で政策金利を0.25%から0.2%ポイント引き下げて0.05%と、事実上のゼロ金利にしており、据え置きは昨年12月の前回会合に続いて10回連続となる。
また、中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、事実上のゼロ金利の状況下ではこれ以上の追加利下げが困難なことから、前回会合に続いて、自国通貨コルナの価値を下落させることで景気を刺激し、デフレを回避して物価目標の2%上昇に近づけるため、為替市場介入という非伝統的な手段を継続することも決めた。
さらに、中銀は、為替介入は前回同様、コルナ売り・ユーロ買いによって1ユーロ=27コルナを引き続き達成目標とすることも決めた。また、今回の声明文でも、「この27コルナの為替目標は2015年初めまで維持する」との文言が引き続き使われている。
今回、中銀は最新のインフレとGDP(国内総生産)伸び率の見通しを明らかにした。インフレ率の見通しについては、2015年1‐3月期は前回予想時の3%上昇から2.8%上昇へ、同年4-6月期についても2.9%上昇から2.8%上昇へ、いずれも上方修正(改善方向)した。GDP伸び率については、2013年は前回予想時の0.9%減から1.3%減へ下方修正したが、2014年は2.1%増から2.2%増へ、また、2015年も2.5%増から2.8%増へ、いずれも上方修正している。
次回会合は来年3月27日に開催される予定。
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米GM、2013年10-12月期利益13%減―1株利益予想下回り株価下落
米自動車最大手ゼネラル・モーターズ<GM>が6日に発表した2013年10-12月期(第4四半期)決算は、純利益が前年比13%減の10億4000万ドル(約1050億円)となったものの、1株当たり利益(希薄化後)は同6%増の57セントとなった。減益となったのは北米を除く地域での金融事業の業績低迷や欧州からの「シボレー」ブランドの撤退に伴う損失7億ドル(710億円)が響いたため。また、調整後の1株当たり利益は67セントとなり、アナリスト予想の88セントを下回った。
一方、売上高は同3%増の405億ドル(4兆0900億円)となったものの、アナリスト予想の407億9000万ドル(約4兆1200億円)を下回った。この結果を受けて、同社の株価は6日、米東部時間の午前9時7分時点で2.38%安の34.4ドルと下落している。
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米ツイッター、2013年10-12月期赤字拡大―利用者数も予想下回り株価急落
マイクロブログサイト大手の米ツイッター<TWTR>が5日に発表した2013年10-12月期(第4四半期)決算は、純損益が5億1100万ドル(約520億円)の赤字と、依然赤字が続いている。1株当たり損益(希薄化後)も前年同期の7セントの赤字から1.41ドルの赤字に拡大した。
ただ、一時的項目(従業員へのストックオプションの交付費用)を取り除いて前年との比較を可能にした調整後の損益は、前年同期の300万ドル(約3億円)の赤字から980万ドル(約10億円)の黒字、1株当たり利益も0セントから2セントの黒字となり、アナリスト予想の2セントの赤字を上回った。売上高も前年比116%増の2億4300万ドル(約250億円)となり、アナリスト予想の2億1800万ドル(約220億円)を上回った。
しかし、昨年12月末時点の1カ月当たり利用者数(MAU)は同30%増の2億4100万人となったものの、アナリスト予想の2億4900万人を下回った。また、コンテンツを時系列に見せるタイムラインビュー数も同26%増の1480億回に上ったが、これもアナリスト予想の1740億回を下回った。
今期の売上高見通しも2億3000万-2億4000万ドル(約230億-240億円)と、前年比2倍増と予想しているが、当期を下回っている。前期比で売り上げが減少するのは2011年から売り上げを公表して以降で初めて。
この結果を受けて、同社の株価は5日、0.53%安の65.97ドルで引けた後の時間外取引で一時18%も急落したが、米東部時間の6日午前9時9分時点では23.42%安の50.52ドルと下げ幅を広げている。(了)