イスラエル 長距離ミサイルや攻撃ドローン探知&迎撃の巨大バルーン試験運用:イランなどからの攻撃を想定
イスラエル軍は上空からのミサイル攻撃を検知して防衛する巨大バルーンの試験運用をイスラエル北部で行った。動画も公開している。
ツェッペリンのような巨大バルーンはイスラエルの軍事企業のイスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)とアメリカのTCOMがアメリカミサイル防衛局の支援を受けて開発。High Availability Aerostat System (HAAS) と呼ばれるシステムで長距離から発射されたミサイルもレーダーで探知できる。また攻撃用のミサイルも装備しており巨大バルーンからの迎撃も可能なようだ。
明らかにイランからの長距離ミサイル攻撃を念頭において開発されている。またシリアやレバノン、ガザ地区からのドローン攻撃の迎撃も想定している。
IAIのCEOのボアズ・レビ氏は「この技術は上空での偵察活動を効率的に行うことができるようになりますし、新たな脅威に対抗できます」とコメントしている。
長距離ミサイルの探知と防衛、迎撃はイスラエルにとって国家の安全保障においても生命線でもある。また攻撃ドローンの大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。ドローンはコストも高くないので、大国でなくとも購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人が傷つくリスクは低減されるので有益である。そのため攻撃ドローンへの対策は急務である。