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創業は江戸時代後期の「笹団子」をお取り寄せ!佐渡産のよもぎや小豆を使用した香り豊かで素朴な郷土の味

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

島国である日本。日本列島の周辺にも離島と呼ばれる沢山の島が散らばり、日帰り可能な旅先としても人気の島も。グルメに遺跡、動物、自然と日頃触れ合うものとは一味異なる魅力と出会ってリフレッシュ、私もしたいなぁ…なんて。

蓬と笹、それぞれの緑が織り成す深い色
蓬と笹、それぞれの緑が織り成す深い色

さて、今回注目していただきたいのは新潟県佐渡市。時代劇でもお馴染みの小判を製造したりと徳川幕府の財政運営には欠かせない存在であった佐渡金山をはじめ、特別天然記念物でもある朱鷺の繁殖や保護にも尽力なさる佐渡トキ保護センターなど、実際に訪れたことはなくともニュースで耳にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

笹団子
笹団子

創業1808年。210年以上の歴史を誇る佐渡市、いえ、新潟県を代表する和菓子屋さんのひとつ「しまや」さん、佐渡金山で働く人たちを癒したあんこを包んだお団子、澤根だんごのほか、もうひとつ郷土の味を語る上では欠かせない和菓子を製造、販売しております。

今回はしまやさんの「笹団子」をご紹介。

丁寧に包んであるからこそ、結び方を確かめるようにほどきたくなるのです
丁寧に包んであるからこそ、結び方を確かめるようにほどきたくなるのです

きゅぅっ、と上下をくくり、お餅を包んだ部分はよりしっかりと縛れるようにクロスをさせております。この結び目を解く瞬間は一瞬なのですが、その手間があるからこそ胸が高鳴ります。どことなくほっとする笹の葉の薫香を吸い込みながら一枚一枚深い緑色の葉を剥がしていくと、徐々にその肢体を現していく笹団子。穏やかなくびれがたまりませんね。

解凍されて食べごろに♪
解凍されて食べごろに♪

むちん、と歯切れの良い蓬餅。しっかり噛みしめていくと、奥歯の方から次第に増加していく粘り気と笹、そして蓬の青い香り。青臭い、のではなく、あくまで清涼感。スンと鼻通りの良い自然が織り成す和のアロマとふくよかな甘味に肩の力がストンと抜けていきます。

お店で炊き上げる自慢のあんこは、皮もたっぷりと包み込んでいるので風味豊か。お砂糖の甘さではなく、小豆本来の素朴な旨味や甘味が全面的に押し出されたあんこはほっとする味わい。大きな一口で頬張っても、いくらでも食べられそうな味加減です。

剥がしづらい場合は笹とお餅の間に数滴お水を垂らしてみてくださいね
剥がしづらい場合は笹とお餅の間に数滴お水を垂らしてみてくださいね

滋味深い粒餡はぜひ味わっていただきたい
滋味深い粒餡はぜひ味わっていただきたい

更に素晴らしいのは、蓬も餅粉も、あんこの小豆も佐渡で収穫されたものを使用しているというところ。小豆は北海道産と佐渡産をブレンドしておりますが、極力地元のものを使用したいとのこと。

郷土の和菓子を伝える、というだけではなく、その土地の恵みで仕上げた味わいもまるごと地元の方々だけではなく全国の方へ伝えていきたいという心意気は、笹団子を蒸かす蒸気と同じくらい熱いものなのではないでしょうか。

1時間~1時間30分程常温で解凍(室温25度前後)
1時間~1時間30分程常温で解凍(室温25度前後)

今回はお取り寄せにて購入致しました。冷凍なので食べたいぶんだけ自然解凍することができるので便利ですね。


最後までご覧いただきありがとうございました。
柳谷ナオ

<しまや>
公式サイト(外部リンク)
新潟県佐渡市五十里989-1
0259-52-6166
8時~18時(8月のみ19時まで営業)
定休日 元旦

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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