セブンの「名店ジャンク」カップ麺「すみれ」「一風堂」「山頭火」食べ比べ
名店再現系カップ麺元祖の味が超絶ジャンキーに!
今回レビューするのは、セブン-イレブンなどのプライベートブランド「セブンプレミアム」の「名店ジャンク」と冠のついたカップ麺3品、「すみれ味噌ヌードル」「一風堂豚骨ヌードル」「山頭火豚骨塩ヌードル」。
「すみれ」「一風堂」「山頭火」の3店は、ともにセブンプレミアムゴールドの高級カップ麺としてもおなじみで、名店再現系カップ麺の元祖とされる「すみれ」と「一風堂」は2000年から、「山頭火」は2001年から続くロングセラー商品です。
セブンプレミアムゴールドの3品はいずれもお店の味をしっかり再現した本格的な商品ですが、今回の「名店ジャンク」は趣を異にしており、パッケージには「雑うま」と記載されています。
カップヌードルライクなパッケージサイズで価格も税別198円と安価、セブンプレミアムゴールドの3店とは同姓同名の別人で生まれも育ちも違うように見えます。
セブンプレミアム「名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」
まずは「名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」から。「すみれ」は札幌ラーメンの名店として有名ですが、超こってりなラードであったり、山椒や生姜を効かせていたりと、もともとそれなりに「ジャンク」な雰囲気もあるので、「名店ジャンク」のコンセプトと相性が良さそう。
生姜や山椒、そしてニンニクが強調された味噌味のスープに、カップヌードルのようなヌードル感のある縮れのついた油揚げ麺と、肉そぼろ、フライドガーリック、ネギ、生姜といった具が合わせられています。
いつもの重厚なラードや濃い味噌味、野太い豚骨は鳴りを潜め、スープや別添の「ローストガーリックオイル」、さらには具によって、生姜やニンニクが強調されています。かなりわかりやすくジャンキーな味で、特に生姜のパンチが激しいのが特徴的。
「すみれ」の特徴のうち生姜とニンニクが強調され、さらにいつものノンフライ麺ではなくカップ麺らしい油揚げ麺を合わせることで、ジャンク感をいっそう高めていました。お店の味を再現しているいつもの商品の超こってりなヘビー級の本格感は一切ないですが、代わりにライトでジャンクな味わいを手に入れています。
セブンプレミアム「名店ジャンク 一風堂豚骨ヌードル」
続いては「名店ジャンク 一風堂豚骨ヌードル」。「博多一風堂」は福岡に本店があり、日本全国や海外にも店舗展開する豚骨ラーメンの人気店。セブンプレミアムゴールドではお店のピリ辛味のメニュー「赤丸新味」が再現されていますが、今回の商品はオーソドックスな豚骨ラーメン「白丸元味」がジャンクに再現しています。
どろどろで背脂加工品が強調された豚骨スープに、細めで縮れのついた油揚げ麺と、肉そぼろ、ネギなどが合わせられています。パッケージでは「焦がしラード」が強調されていますが、食べてみるとそれほど焦がし風味は強くなく、背脂加工品による豚脂の風味がとても強いことに驚かされます。
背脂加工品によるこってり濃厚感は、スープがどろどろなことで濃縮されているような状態に。さらに、いつもの極細ストレート麺とはまったく違う、カップヌードルのような油揚げ麺が時間経過でどんどんスープを吸い、面も合わせてさらにどろどろになっていきます。
背脂とどろどろにより、もはや「一風堂」の原型を留めていない超絶ジャンキーぶりで、今回の3品の中でもジャンクさにかけては随一ではないでしょうか。こんな小さなカップなのに、最終的に豚脂風味のこってり味に軽くやられてしまうかもしれません。
セブンプレミアム「名店ジャンク 山頭火豚骨塩ヌードル」
3つめは、「名店ジャンク 山頭火豚骨塩ヌードル」。「らーめん山頭火」は旭川に本店があり、北海道や関東、そして海外に店舗展開する旭川ラーメンのお店です。「すみれ」や「一風堂」に比べると、お店の味にあまりジャンク要素がなく、豚骨塩味スープはクリーミーで甘みを感じる上品な味なので、「名店ジャンク」のコンセプトにマッチするのか少し心配になります。
クリーミーで甘みを感じる豚骨塩味のスープに粗挽きペッパーやネギオイルの風味を強く効かせ、縮れのついた油揚げ麺と、肉そぼろ、ネギ、フライドガーリックが合わせられています。
ジャンク要素が粗挽きペッパーとネギ×ガーリックオイルで、「すみれ」や「一風堂」のジャンク要素と違い、どちらもお店の味とは異なります。粗挽きペッパーの辛味やネギの香ばしい風味がかなり目立ち、確かにジャンキーです。
そして食べ進めていくうちに、ペッパーの辛さやネギの香ばしさによって、逆に元来の豚骨塩味スープの甘みが強調されているように感じられてきました。辛いのに、そしてネギの香りだらけなのに、なぜかクリーミーでいつも以上に甘く、不思議な気分になるスープでした。
他のお店の味でも食べてみたい「名店ジャンク」
「すみれ」の強調された生姜やニンニク、「一風堂」の背脂とどろどろ、そして「山頭火」のペッパーやネギの香りによってなぜかいつもよりクリーミーで甘くな邪淫じられるスープ、それぞれにかなりキャラクターが濃くて印象的でした。
今回の3品はレジェンド級の名店再現系カップ麺をジャンク化したものでしたが、セブンが誇る他の名店再現系カップ麺でおなじみの名店、「とみ田」や「飯田商店」、「博多だるま」、「鳴龍」などの「名店ジャンク」もいつか食べてみたいです。