防御率リーグ3位の右腕が肘を痛める。復帰時期は未定。新たな投手を入手してローテーションに加える!?
昨年、ボルティモア・オリオールズは、ア・リーグ最多の101勝を挙げ、7年ぶりにポストシーズンへ進んだ。メジャーリーグ2年目のカイル・ブラディッシュは、168.2イニングを投げ、リーグ3位の防御率2.83を記録した。オリオールズで規定投球回以上&防御率3.00未満は、1992年に防御率2.52のマイク・ムシーナを最後に途絶えていた。
ブラディッシュは、今年の開幕ローテーションには入らない。MLB.comのジェイク・リルらによると、マイク・イライアスGMは、ブラディッシュについて、右肘の靱帯を痛めていて、故障者リストに入って開幕を迎える、と語ったという。
1月に怪我が発覚し、すでにPRP療法を受け、2月16日からスローイング・プログラムを開始するということなので、うまくいけば、短期間の出遅れで済むかもしれない。
ただ、予断は許さない。トミー・ジョン手術を受けることになる可能性も、皆無ではない。今オフ、オリオールズは、ミルウォーキー・ブルワーズからコービン・バーンズを獲得したが、ブラディッシュが長期離脱あるいはシーズン全休となれば、地区連覇に向け、大きな痛手となる。
マイアミ・ヘラルドのバリー・ジャクソンとクレイグ・ミシュは、2月15日の記事で、オリオールズがヘスス・ルザード(マイアミ・マーリンズ)に興味、と報じている。昨年、ルザードは、178.2イニングで防御率3.58を記録した。
ちなみに、USAトゥディのボブ・ナイテンゲールによると、オリオールズは、バーンズを獲得する前に、シカゴ・ホワイトソックスからディラン・シースを手に入れようとしていて、基本的にはバーンズを得たのと同じ見返りをホワイトソックスに申し出ていたという。
バーンズのトレードについては、こちらで書いた。
◆「球団売却を発表した直後に、FAまで1年のエースをトレードで獲得する。2つの動きに関連はあるのか」
実績からすると、バーンズはシースとルザードを凌ぐ。けれども、FAになるまでに保有できる期間は、バーンズが1シーズン、シースが2シーズン、ルザードは3シーズンだ。
一方、FA市場には、大物のジョーダン・モンゴメリーとブレイク・スネル以外にも、先発投手が残っている。例えば、マイク・クレベンジャーは131.1イニングで防御率3.77、ヒョンジン・リュは52.0イニングで防御率3.46を記録した。リュの登板は、8月以降の11試合だ。2022年6月にトミー・ジョン手術を受けた。
153.0イニングで防御率4.18のマイケル・ロレンゼンも、FAだ。ロレンゼンは、夏にデトロイト・タイガースからフィラデルフィア・フィリーズへ移るまでに、先発18登板の105.2イニングで防御率3.58を記録した。