引退を撤回した元WBA暫定ウエルター級チャンプ
「最後の試合にする」と公言してリングに上がった元WBA暫定ウエルター級チャンプで、現在WBC12位のジャマル・"シャンゴ"・ジェームズ。16カ月ぶりのリングで、予想以上の手応えを掴み、引退を撤回した。
対戦相手は2016年リオ五輪、アルゼンチン代表のサウスポー、アルベルト・パルメッタ。
身長、リーチともに188cmのジェームズは終始、自分の距離を保ち、パルメッタを中に入らせず、3-0(98-92、98-92、99-91)の判定で異論のない勝利を挙げた。
故郷であるミネアポリスのリングに上がったジェームズは、アリーナを埋め尽くした地元ファンから、熱い声援を浴び続けた。
試合後、ジェームズは語った。
「休養の影響は大きかった。俺はかなり錆びついていた。足もパンチも冴えなかった。でも、あそこまで戦えたね。精神的に追い込まれたし、ステップアップさせてもらえてよかったよ。
もっとうまくやれた筈だ。自分はもっとシャープになれるさ。持久力は増している気がする。ただ、長い間休んでいたので、まだ体の調子が戻っていない。必ず戻ってくるよ」
パルメッタは、何度もジェームズのボディブローを浴びた。第9ラウンドには鋭い右アッパーを喰らい、よろめいた。
勝者は28勝(12KO)2敗に、パルメッタは18勝(13KO)2敗となった。
ジェームズは結んだ。
「俺は以前、チャンピオンだった。もう一度ベルトを撒いてやる。ボクシングに集中しなければ。ジムに通って、この試合を研究し、さらに成長するんだ。ミネアポリスのみんな、観戦に来てくれて、俺に愛を注いでくれて、本当にありがとう」
34歳の世界12位は、ミネアポリスを代表するアリーナ「Armory」で、5度目の勝利を飾った。彼が当地で負けたことはまだ無い。次に繋げられるか。