「ブーブー」「ワンワン」赤ちゃん言葉は言語発達に悪影響?
赤ちゃんに話しかけるとき、「ブーブー」「ワンワン」など赤ちゃん言葉を使っていますか?
わざと赤ちゃんに合わせた言葉で話しかけるのは発達に悪いのでは?と意識して使っていない方もいらっしゃるかもしれません。
大切な我が子にはできるだけ良い言葉かけをしてあげたいですよね。
今回は乳幼児育児アドバイザーでありモンテッソーリ教師であるねんねママが、赤ちゃん言葉は使った方がいいのか、そうでないのか、研究結果・根拠とともに解説します。
赤ちゃん言葉は言語発達に良い?悪い?
「ワンワン」「ぶーぶー」「ねんね」「ないない」「くっく」など赤ちゃん言葉とされるワードはたくさんありますよね。
ただ赤ちゃん言葉を使うことで何が心配されるかと言うと、
- 言語発達が遅れるのでは?
- いつまでも赤ちゃん言葉を話すようになるのでは?
- 子ども扱いせず、一人の人として扱った方が、子どもは成長するのでは?
ということがよく挙げられます。
だから赤ちゃん言葉は使わない方がいい?と不安になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
まず、結論から言うと大丈夫です、心配ありません。むしろ赤ちゃん言葉の方がメリットがあることがわかっています。
どうしてそう言えるのか?どんなメリットがあるのか?解説していきます。
赤ちゃん言葉のメリットと理由
アメリカの大学で行われた研究で、赤ちゃん言葉でたくさん話しかけられた子、大人の言葉で育てられた子を比較し、どちらの子がより言葉を覚えるのか比較した研究があります。
結果としては「赤ちゃん言葉でたくさん話しかけられた子のほうが、言葉を早くたくさん覚える」ことがわかりました。
「赤ちゃん言葉を使って話しかけた子どもたち」と「大人の言葉で育てられた子どもたち」は1歳の時点ですでに差があり、親が赤ちゃん言葉を使っている子の方がよく喃語が出るということがわかったそうです。
さらに、2歳の時点でどのくらいの単語を知っているかを比較したところ、親が赤ちゃん言葉を使って話しかける機会が多い子は平均433語の言葉を獲得した一方、親が赤ちゃん言葉で話しかける機会が少なかった子は平均169語だけだったそうです。
この理由として考えられることは、以下の2つです。
①話すことの楽しさを感じやすい
赤ちゃん言葉は赤ちゃん自身が発しやすい言葉です。「ワンワン!」と言ったときに親が「そうだね〜!ワンワンだね〜!」と言ってくれると嬉しいですよね。
「話してみよう!通じた!嬉しい!もっと話したい!」という気持ちに繋がりやすく、言葉に興味をもてるのです。
②繰り返しの言葉で覚えやすい
赤ちゃんは最初、個々の単語を聞くのではなく、音声のリズムとイントネーション、つまり、高低音の間の変化や音節のリズムを聞くことによって言語を学習し始めます。
「ワンワン」「ちゅるちゅる」など繰り返されてリズミカルな言葉は、言語発達が未熟な赤ちゃんにも聞き覚えやすく、発しやすいのです。
この2つの理由で、赤ちゃん言葉を使うことがたくさん言葉を獲得することに繋がるのではないかと考えられます。
懸念点にあげた子ども扱いに関してですが、たしかに子ども扱いをすることが発達に悪影響となる一面はあると思います。
「子どもだから無理」「子どもだから包丁はダメ」などと先入観で限界を決めてしまうこと、「子どもだから大人の言うことを聞くべき」「子どもなんだから親に従いなさい」という上下関係を作ることはデメリットだと考えられます。
しかし言葉に関しては「話して楽しい」と思ってもらうのが第一です。
ぜひどんどん赤ちゃん言葉で話しかけてあげてくださいね!
ちなみに、「言葉が遅い」「なかなか発語が出てこない」ということを気にされる親御さんも多いかと思います。
小児発達専門の医師と対談した動画では下記のようにお話しいただいています。
・多少遅くても2歳くらいまでは様子見
・指示が理解でていればOK
<やりがちな行動>
・コレアレと指示語が多く単語が少なくなってしまう
・話さなくても察して行動しすぎてしまう
→「鈍感なママ」を演じることが大事
▼気になる方は小児科医と対談している動画本編もぜひご覧ください。