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「本当に好き」「抱かれてもいい」を男性に伝えるには?(「スナック大宮」問答集その1)

大宮冬洋フリーライター

5年ほど前から、「スナック大宮」と称する読者交流飲み会を東京もしくは愛知でほぼ毎月開催している。お客さん(読者)の主要層は30代40代の独身男女だ。毎回20人前後を迎えて一緒に楽しく飲んでいる。この「ポスト中年の主張」の記事を読んでくれている人も多く、賛否の意見を直接に聞けておしゃべりできるのが嬉しい。

初対面の緊張がほぐれて酔いが回ると、仕事や男女関係について突っ込んだ話になったりする。いまを生きている人の肌からにじみ出たようなリアルな質問もある。口下手な筆者は飲みの席で即答することはできない。この場でゆっくり考えて回答したい。

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「好みのタイプの独身男性が目の前にいたとします。押してくれれば喜んで倒れます。どうすれば、『本当に好き。抱かれてもいい』というメッセージを男性に伝えることができるのでしょうか」(30代後半の独身女性)

現代の30代独身女性はここまで追い詰められている。積極的に言い寄ってくる男性は既婚者ぐらいで、同世代の独身男性は女性以上に受け身だったり「ストライクゾーン」が狭かったりする。

少しでも気になる女性がいたら、とりあえず連絡先を交換してデートして一緒に寝てみる、という軽さを持った独身男性は少ない。良く言えば誠実で優しく、悪く言えば臆病で面倒臭がりなのだ。「すごく好きな女性でないならば、労力と時間と自尊心を使って口説いた揚句にフラれて傷ついたり、付き合ってすぐに別れて恨まれたりするリスクは避けたい。いまの彼女なし生活に大きな不満があるわけではないから」というのが本心なのだろう。

対する独身女性の反応は3つに分かれる。(1)無理せず自然体で婚活をして、良き人に巡り合わなければ仕方ない(独身コース)。(2)「男気」がある男性が好きなので、口説いてくれるならば既婚男性でも付き合う(不倫コース)。(3)恥をかいたり傷ついたりするのは覚悟の上で自分からアプローチする(男気コース)。

上記の質問を発した女性は、(1)から(3)への移行を検討しつつも、(3)には入り切れていない。ならば、1年間ぐらいの期間限定で本気の(3)をやってみるのはどうだろうか。具体的には以下の心構えと行動を参考にしてほしい。

●生理的に無理というケース以外、独身の男性と会う機会があったら良いところを必ず1つは見つける(シャツが似合う、飲みっぷりが素敵、笑顔がかわいい、ぐらいでOK)。そして、とりあえず一直線に好きになる。他の男性と比べない。

●彼の良いところを面と向かって誉める。誉めまくっていると自分も気持ちが高まってくる。

●周囲の目は気にせずに、彼とだけ連絡先交換をこちらからお願いする。

●デートは自分から誘う。返事がそっけなかったり遅かったりしてもめげずに誘う。

●二度目のデートも自分から誘う。そして、終電を気にせず飲む。酔いに任せて腕を組んだりする。軽くキスしてもOK。ただし、タクシーでちゃんと帰る。

●三度目のデートも自分から誘う。そして、お泊りする。彼が誘ってこない場合は、自分から「泊まろう」と誘う。宿泊場所の目星もつけておく。

●無事に男女関係になったとする。しばらくはこちらから「好き好きアプローチ」を続ける。相手が冷淡だったり、都合のいい関係になってしまっていると感じたら、3ヶ月後に「ちゃんと付き合う気がないならもう会わない。私もモテなくはないから」と急に切り出す。相手の男性は焦って追いかけて来る可能性もある。もちろん、別れても仕方ない。

やや極論ではあるけれど、以上が(3)の男気コースであり、冒頭の質問への回答でもある。最後のステップ以外は、恋愛に積極的な男性がやっていることをそのまま実践するのだ。「女の私がそこまでしたくない」というのであれば(1)のままで構わない。独身コースを明るく歩み始めた人には独特の魅力があり、それに惹きつけられる男性もいるかもしれない。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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