新年2020+1の心理学:新しい年の新しいあなたへ「去年の失敗は去年の失敗」
■2020年への思い
混乱と失望と不安と争いの2020年が終わり、小さな希望とともに2021年が始まりました。
いえ、2020年だって、使命感と思いやりと助け合いと、それぞれの愛と努力があったことでしょう。
心理学の研究によると、何かを評価するときには、そのことについて何を思い出すのか、何を思い出しやすいのかがポイントだとされています。
去年を振り返って、あなたを何を一番に思い出しますか。
過去は変えられませんが、過去の「解釈」は帰られます。
■2020プラスワン
昨年延期になった東京オリンピック、TOKYO2020は、TOKYO2021になるのではなく、プラスワンになるそうですね。「一年後へ。一歩進む。~+1(プラスワン)」です(東京オリンピックホームページ)。
私たち一人ひとりの生活も。プラスワン。去年より少し前に進み、希望の年にしたいものです。
当たり前だと思っていた幸せな日常生活が失われたときこそ、必要なものは、「希望」です。
■去年の失敗は去年の失敗
上手く行かなかったことが山ほどあった2020年。
でも、
「去年の失敗は去年の失敗」です(本間絹子「12ヶ月のうた」)
本間絹子さんは日本のCMプランナー。ご自分で歌も歌われます。今放送中のCMは、エビオスの元気なCMです。
新年だからといって、から元気を出せば良いわけではありませんが、それでも、元気は必要です。
過去を嘆いていても始まりません。せっかくの新しい年の始まりです。私たちの心も新しくしましょう。
私たちが元気になり努力しやすくなるのが、始まりと終わりです。これを心理学では、「初頭努力」と「終末努力」と呼んでいます。
誰でも最初ぐらいはやる気を出すでしょうし、ラストスパートもできるでしょう。
そう考えると、カレンダーは素晴らしい心理的効果がいっぱいです。
週があり月があり季節があり、そして年があります。その区切りのたびに、終わりがあり始まりがあります。
終わりの大晦日や始まりの正月は、同じ365分の1といっても、他の日とは異なります。日の出の数分や日没の数分も、注目度が違います。
カレンダーの区切りのその度ごとに、過去を引きずらず、新たな気持ちになりたいものです。
新型コロナの大騒ぎがあったからこそ、2020年も、プラスワンの2021年も、大きな区切りになることでしょう。
■新しい年に
去年をどう見るか、去年の自分をどう見るか、失敗を一過性のこと(去年の失敗は去年の失敗)と考えられるかがポイントです。
無理に明るくなる必要はありませんが、「自分はダメだ」といった「否定的自己表現」は、心身に置く影響を与えます。自分は何ができるか、何をしたいかといった「建設的自己表現」が有益です(失敗(心の傷、トラウマ)からの立ち直り方:心的外傷後成長PTG:Yahoo! ニュース個人有料)。
人は他人との比較では幸せになれず、過去の自分との比較で成長を感じられるときに幸せになれます(ポジティブ心理学の研究)。
今年の目標や抱負を語ることも、無理強いでなければ、良い効果が期待できます。
私たちが元気になること。それも一つのコロナとの闘いです。新しい年の新しい自分。新しい一歩を踏み出しましょう。
希望学の研究によれば、失望の中で新しい大切な何かを見つけ、そこに近づく方法を知り、みんなと共に一歩を踏み出すときに、希望は生まれるとされています。
思いは大切です。でも、思いだけでは希望は生まれず、実際に行動を始め、一歩を踏み出すことが大切です。そしてひとりぼっちの孤独な歩みは難しい。共感者、理解者、伴走者、共闘者の存在が大切です。
みんなで一緒に。プラスワンの希望の年に。