三宮界隈で、ふらりと飲みに行けるバーは沢山ありますが、ひとりで行くのも寂しいなぁという人に教えたいバーがあります。

バー「アルケミー」は、まるで海外に行ったかのような雰囲気が味わえるバー。オーナーのポールさんをはじめ様々な国籍のスタッフが揃うお店です。

「アルケミー」の興味深いところは、元々は英会話教室から始まったこと。「ここの空間には最初、教室のためのひとつの机と椅子しかなかった。私は今でも英会話の先生をしているけど、元々はそこから始まりました」と、ポールさん。

そこから徐々に変化して、海外からここを訪ねて来た人たちが英会話の先生になり、学校を卒業した建築士たちがここを改築したり、仲間たちの口コミでいろんな人が集まるようになったそうです。

「この場所は宣伝などはしていなくて、友達の友達という繋がりなどから時間をかけて育っていったので、とてもリスペクトフルな空間です」

音楽もアートも昔から大好きだったポールさん、様々なイベントもここで開かれているのだとか。ペインティングや彫刻なども。この日はDJイベントが行われていました。

「今日のプレイヤー、DJ SUDOさんはテクノの本場ベルリンに移住されて、世界的に有名なヨーロッパのレコード会社から何枚もリリースされてる凄い方なんです。多分、日本一くらいに活躍されているかも」と、DJ YAKO MIKAさんが教えてくれました。

今日のSUDOさんのように、もっとたくさんのアーティストが海外から日本に来ることを願っているというポールさん。「芸術の多様性は私たちの街にとって大切なこと。普通アーティストは東京などに行ってしまう。もっと神戸に来て欲しいんです」

「『アルケミー』は1階ですが『ルーフトップバー』という同系列のバーも5階にあり、もう8年半経ちます。西宮にも関学の近くに1年前にお店をオープンしました」多くの皆さんを受け入れるのに、場所は十分に整っているようですね。

バーと言えばタバコのイメージがありますが、ここは分煙しているので特に気にはなりません。他にも、5階のルーフトップバーには私はまだ行ったことがないのですが、夜景がとても綺麗なのだそうですよ。

外国人のスタッフさんが、カクテルを作る道具でジャグリングをしていました。何気なくサラッとするところがカッコイイ。そしてとてもフレンドリーなのでぜひ話しかけてみてください、英語も日本語も話せるようです。

「ここは異文化を学ぶところです。ここに来る外国人のお客さんにも、日本人と交流して他の場所にも興味を持ってもらいたい」と、ポールさんは語ります。

「日本人の好奇心も刺激したいし、私自身も学びたい。美味しいお酒、料理、良い本、アート、音楽、それがいい人生を作ります。どうかここを訪れてみてください、ドンビーシャイ (どうぞ恥ずかしがらないで)！」

ALCHEMY Bar & Restaurant