スパイス香る巨大倉庫で二度と実現できないイベントが開催【神戸市・078KOBE】
「港町KOBE」を象徴するかのような、とても大きな倉庫があります。今はもう使われていないその倉庫でこの週末の3日間、かなり面白いイベントが開催されているのをご存知でしょうか。
80年代のディスコミュージックや、90年代のテクノ、トランスなどが大音量で流されるこのイベント。そこに色鮮やかな照明、レーザーが加わって異次元空間を作り出しています。
100メートル×50メートルというこの巨大な倉庫。その吹き抜けになっている空間を使って表現されるのは唯一無二の世界です。
倉庫を使ったイベントでこの規模のものは、ヨーロッパなどではありますが国内では初めてだろうという話。日本では古い建物はすぐ壊されてしまうことが多い中、せっかくの面白空間を有効利用しようというのが今回の試みです。
「市民がこの倉庫で遊ぶことで、まだまだ使える可能性があることを示せたら」と語るのは、土曜日のオーガナイザーの楢崎さん。「音楽だけでなくアトリエ、展覧会、ダンスの練習場など色んなことができる空間なのでは」
28日の土曜日。この日の出演者、DJのTANKOさんは元町生まれなのだそう。「昔は倉庫に忍び込んで遊んだりしていたぐらい、この近辺は馴染みのある場所。そんなところでDJをさせて貰えるなんて本当に光栄なことです」
イベントは昼の14時から始まり、徐々に人が集まってきました。小さなこどもを連れてきている人もいます。年齢層は幅広い感じで、外国人の姿も。仲良くご飯を食べていたのはイギリス人のカップルでした。
美味しい食べ物の出店も、なるほどとうなずけるラインナップ。こだわりの素敵なお店が出揃っていましたよ。
倉庫の通路にはパレットが積んであったりと雰囲気たっぷり。青く照らされた薄暗い道を奥まで進むと、急に音と光の洪水に飲み込まれました。
重低音が体の芯まで響く心地よさ、天井まで突き抜けるかのような開放感とそこに現れては消える色とりどりの光線。空間の音の中でまるで泳いでいるかのような感覚に。
コップを片手に踊る人々もいれば、動画配信をしたり写真を撮ったり、この空間に圧倒されつつも誰かにシェアしたいと皆それぞれに発信している様子です。
奇抜な衣装を着たダンサー達が中央で踊り出しました。周りで見ている人も彼らに手を取られ、中央へと踊り進みます。それにつられて、最初は見ているだけだった人々も次第に体を揺らし始めました。
改めて周りを見渡すと、派手な格好の人やお洒落な人、個性的な人が結構いました。神戸にこんな面白い人たちがいたんだと再確認、なんだか嬉しくなってしまいます。
最終日、29日の日曜日のメインは「SUDO」。実の兄弟DJ/プロデューサーユニットで、世界各国の主要レーベルから80以上のタイトルをリリースしています。本日はバレエダンサーとのコラボレーションがあるそうで、要注目ですよ。彼らのコンセプトは「僥倖(ぎょうこう)」、偶然にある幸せを表現します。
デジタルアートは、アメリカやサウジアラビアなどでの活躍で注目を浴びている「Tomoyuki Soramoto」が、ここでの照明デザインを担当しています。
出演者・出店者・場所・お客さんに至るまで、とにかくどこをとっても「質が高い」としか言いようのないこのイベント。最終日をお見逃しなく!
Kobe Music & Digital Art Exhibition
Kobe Music & Digital Art Exhibition 詳しい内容 (外部リンク)
開催日時2023年1月27日(金) 14:00-22:00 “SOW 078“2023年1月28日(土) 14:00-22:00 “1970~2023 from DISCOTEQUE to CLUB, Time Trip Kobe“
2023年1月29日(日) 14:00-22:00 “078 – BLISSDOM“
※雨天決行
開催場所:旧住友倉庫
(神戸市中央区新港町7/新港第2突堤基部/atoa、フェリシモ本社東隣/各線三宮駅より徒歩19分 or バス利用13分)
参加費
【1日券】27日: 前売り3,000円(当日4,000円) / 学割1,500円(当日2,000円)
28日/29日: 前売り4,000円(当日5,000円) / 学割2,000円
※学割購入の場合は学生証を受付にてご提示下さい。学生証をご提示頂けない場合、差額をお支払い頂きます。
※高校生以下は無料。小学生以下は保護者の同伴が必要です。
取材協力:Kobe Music & Digital Art Exhibition