ニンテンドースイッチの世界累計出荷数 今期中の1億5000万台突破も射程内 そして“伝説”へ…
任天堂が家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について、今期中(~2025年3月)に発表をすることが話題になっています。しかし、現役の「ニンテンドースイッチ」にも、今期中にゲーム機としての大きな記録が“射程圏”に入っています。
任天堂の決算でも発表された通り、スイッチの世界累計出荷数は2024年3月までで1億4132万台、今期中の年間出荷計画は1350万台。予想通りなら累計は1億5482万本となります(繰り返しますが、あくまで2025年3月……10か月後の予想の話)。1億5000万台の“節目”の数字はもちろん、ニンテンドーDSの1億5402万台を抜き、任天堂のゲーム機としては最高記録となります。
ただし、この計画は、スイッチの後継機が見えている状況でもあり、スイッチを買い控える動きもあるでしょうから、ハードルが高いと言えます。
スイッチのターゲットはもう一つあり、他社を含めたゲーム機の史上最高記録です。それはソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション2」の1億5500万台以上。このままではスイッチの数字は「18万台」だけ届きません。ついでに言えば、ソニーのゲーム機の出荷数はどれも「~以上」となっていて、かつ10万台以下(つまり1~9万台)の数字は省略しています。従ってスイッチが1億5510万台以上であれば、「世界最高記録」と断定できるのでしょうが……。
もちろん、任天堂やソニーからすると、投資家への情報公開として開示しているのであって、記録を競っているわけではありません。そして、今回の件で悩むのはメディアです。「世界最高」という景気の良い数字を書きたい……というわけで、人によっては「どうでもいい」となるのですが、さりとて話題性、世間の認知度を考えると、ゲーム業界にとって喜ばしいのも、これまた確かです。
いずれにしても、決算で数字が発表されるたびに、記事の見出しと内容、配信タイミングに悩むメディアが増えそう。ともあれ、スマートフォンで豪華なゲームが基本無料で楽しめる現在、数万円もするゲーム機(しかもソフトは別売り)が、売れに売れて1億5000万台を超えそう……というのは、とてつもないことだと思うのです。
そして今期中の達成ができずとも、世界最高記録の達成となれば、ニンテンドースイッチの存在は「そして“伝説”へ…」とより不動のものになるでしょう。その日を待ちたいと思います。