子どもの「だらしがない」や「片づけができない」は生まれつきだ。親のせいではない
同じ年齢の子どもでも、しっかりしている子もいれば、しっかりできなくてだらしがない子もいます。片づけができる子もいればできない子もいます。
テキパキしている子もいれば、マイペースな子もいます。やるべきことをどんどんやる子もいれば、やりたいこと優先で嫌なことは後回しという子もいます。
親は「自分のせいでこうなったのではないか」と思い、それがストレスになります。それで子どもにぶつける言葉がよけいきつくなります。
でも、はっきりいいますが、これらは親の育て方やしつけのせいではなく、生まれつきの資質によるものです。
なぜそういえるかというと、同じ親に育てられているきょうだいでもしっかりできる子とできない子がいるからです。
育て方やしつけで決まるなら、きょうだいがみんなしっかりしているか、みんなしっかりしていないかのどちらかのはずです。
きょうだいでもこれほど違うのはなぜなのか?生まれつきのものが大きいとしか考えようがないではありませんか。
「子どものうちなら直る」は迷信
しっかりできない子に対して、多くの親は子どものうちに直そうと思います。その思いが強ければ強いほど、子どもをきつく叱ったりわざと困らせたりすることが増えます。
でも、これだと子どもはストレスを溜め込み、その弊害が色々な形で出るようになります。親子関係は必ず悪化しますし、子どもの自己肯定感も下がります。溜め込んだストレスを自分より弱い相手にぶつけることもあります。
子ども自身が本当に困って直す必要性を感じるのは、大人になって仕事や家族のことを真剣に考えるようになってからです。
子どものときは叱られるから困るだけであり、心の底から直す必要性を感じることはないのです。世間でいわれている「子どものうちなら直る」というのは迷信です。
ですから、今のうちに直そうと思いすぎずに、とにかく子どもが安らかで楽しい毎日を過ごせるように手助けしてあげてください。
子どもができないことは手伝って一緒にやってあげたり、必要なら全部やってあげたりしてください。
やってあげるとき叱っていては意味がない
やってあげるときは、叱りながらではなく楽しい気分でやってあげてください。なぜなら、先述したように、子どもができないのは生まれつきの資質によるものであり、特にサボっているわけではないからです。
それに真剣に直す必要性を感じることもできないからです。ですから、叱る要素などひとつもないのです。
やってあげるとき、親はどうしても嫌みを言ったり叱ったりしたくなります。でも、これだと親子関係によくないですし子どもの自己肯定感も下がります。これでは子どものためになりません。
やってあげると自立の妨げになるというのも迷信です。発達心理学者でお茶の水女子大学名誉教授の内田伸子先生の研究で、できないことを叱っているより大人が手伝ったりやってあげたりした方がしっかりした自立に繋がることがわかっています。
その方が親子関係がよくなり子どもの自己肯定感も上がるからです。この2つを大事にしていれば、子どもは自分のペースで着実に成長し、やがてしっかり自立することができます。
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