台風13号は3連休にかけ強い勢力で列島接近へ、進路の鍵を握る太平洋高気圧の勢力は?
台風13号は強い勢力で列島接近へ
昨夜10日(火)午後9時、グアム島近海で台風13号が発生しました。今後は、発達しながら日本の南を北上し、週末からの3連休にかけて、南西諸島から九州に接近し、通過するおそれがあります。
予報円の真ん中を進むと、14日(土)午前9時には、強い勢力で南大東付近に達し、その後、15日(日)にかけて、奄美地方や沖縄本島に接近する見込みで、予報円の北側を進むほど、九州に近づく予想となっています。
予報円は更新されるたびに、台風は勢力を強めながら北上する予想に変わってきていて、しかもやや北寄りにシフトしながら北上する傾向に変わってきていますので、南西諸島や九州はもちろん、本州付近でも最新の進路予想にご注意ください。
海水温が不気味に上昇中
台風13号は予報円が更新されるたびに勢力を強める予想に変わってきていますが、不気味なのが西日本の南海上から沖縄付近にかけて、海水温が上昇してきていることです。
上図左の8月31日の海水温の状況をみると、非常に強い台風10号が通過した影響で、海水がかき混ぜられた結果、低下し、特に西日本の南海上では、28度以下の海域もみられましたが、その後は強い日差しなどで回復し、上図右のおととい9月9日には、30度前後まで上昇しています。台風13号はこの暖かな海面上で水蒸気の補給を多量に受けて、最盛期の状態で、南西諸島などに接近し、通過するおそれがあります。
真夏のように強い太平洋高気圧が北上をブロックか
今回も台風13号の進路の鍵を握るのは、主にその北側に位置している太平洋高気圧の盛衰によるところが大きくなりそうです。現在、真夏のように強い太平洋高気圧がすっぽりと本州付近を覆っていて、猛烈な暑さ(残暑)が続いていますが、3連休にかけても本州付近で太平洋高気圧の勢力は維持されたままとなる予想です。
このため、台風13号はこの太平洋高気圧の壁を打ち破ることが出来ずに、日本の南から東シナ海へまっすぐ北西進する可能性が高い進路予想となっています。ただ予報円が更新されるたびに、台風13号はやや北側を通過する傾向が出ていますので、今後も最新の予報円に注意が必要です。