第一次世界大戦後の列強による支配構造の完成(5)
インドへ、そしてペルシア湾岸の方向へと向かったロシアの膨張圧力は、地中海の方向へも向かった。長年にわたり黒海の周辺を支配していたオスマン帝国は、じりじりとロシアに押され後退を余儀なくされた。オスマン帝国から領土を奪って黒海に達したロシアは、次には、その出入り口を目指した。黒海と地中海は、二つの海峡で結ばれている。ボスボラスとダーダネルス海峡である。両方とも現在はトルコ領なので合わせてトルコ海峡との表現も使われる。ロシアは、この海峡地帯への進出を狙った。
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