夏の「青春18きっぷ」発売開始!札幌駅から1回分でどこまで行けるのか?
2024年夏の青春18きっぷが7月10日から販売が開始された。発売期間は8月31日までで利用期間は7月20日から9月10日までの任意の5日間となり、複数名での利用も可能だ。販売価格は12,050円で1回あたり2,410円となる。
青春18きっぷは、JR線の快速・普通列車の普通車自由席、BRT路線、JR西日本宮島フェリーに乗り放題のフリーきっぷだ。北海道で使用する場合は、必然的にJR北海道の快速・普通列車を利用することになるが、札幌駅を始発列車で発った場合、どこまで行くことができるのだろうか。それぞれの方面別に乗り換えパターンを調べてみた。
旭川方面は、稚内と網走・釧路経由で厚岸・音別まで
札幌駅を発車する旭川方面の普通列車は6時発の旭川行だ。この列車は2023年3月のダイヤ改正までは国鉄型のキハ40形気動車2両編成により運行されていたが、ダイヤ改正以降は新型のH100形気動車2両編成に置き換えられた。
旭川駅から、さらに普通列車に乗り継げば、宗谷本線では稚内駅まで、石北本線では網走駅まで行った後、さらに釧網本線の普通列車に接続することから釧路駅まで到達することができる。さらに釧路駅から先の厚岸や音別まで足を延ばすこともできる。
なお、乗り継ぎパターンを調べてみたところ以下のようになった。札幌駅を6時に発車する旭川行の始発列車は、手稲駅を5時28分に発車する快速エアポート10号に接続しているので、手稲駅の始発列車で出発しても稚内や釧路に到達できる。
【稚内方面の乗り継ぎパターン】
・手稲05:28→05:45札幌 快速エアポート10号 新千歳空港行
・札幌06:00→08:51旭川 函館本線 旭川行
・旭川12:33→13:55名寄 宗谷本線 名寄行
・名寄14:59→19:53稚内 宗谷本線 稚内行
※旭川駅で3時間以上の待ち時間が発生するが、この次に札幌駅から接続する普通列車にのると旭川駅で12:33発の名寄行に接続できないので注意が必要だ。
【網走経由釧路方面の乗り継ぎパターン】
・手稲05:28→05:45札幌 快速エアポート10号 新千歳空港行
・札幌06:00→08:51旭川 函館本線 旭川行
・旭川09:16→10:16上川 石北本線 上川行
・上川11:18→12:38遠軽 石北本線 遠軽行
・遠軽13:14→15:55網走 石北本線 網走行
・網走16:20→20:01釧路 釧網本線 釧路行
※釧路駅から先は根室本線の厚岸行と音別行に接続可
・釧路20:37→21:40厚岸 根室本線 厚岸行
・釧路21:37→22:28音別 根室本線 音別行
帯広・釧路方面は特急特例活用し厚岸まで
南千歳駅から石勝線を経由して帯広・釧路方面に向かう場合は、厚岸i駅まで到達することができる。石勝線の新夕張ー新得間は特急列車の運行のみで普通列車が運行されていない。こうしたことから、新夕張ー新得間の区間内相互間であれば特急列車の普通車指定席の空席に青春18きっぷで乗車できる特例制度が設けられおり、この制度を活用することになる。なお、この区間を超えて乗車してしまうと、実際に乗車した全区間の運賃と特急料金を支払う必要になることから注意が必要だ。
なお、石勝線の南千歳ー新夕張間には1日2.5往復の普通列車しか運行されていないことから、青春18きっぷで帯広方面に向かう場合には、この列車にあわせて行程を組む必要がある。
【帯広・釧路方面の乗り継ぎパターン】
・札幌10:00→11:29千歳 快速エアポート64号 新千歳空港行
・千歳11:35→12:37新夕張 石勝線 新夕張行
・新夕張15:07→16:02新得 特急おおぞら7号 釧路行
※特急特例を利用して乗車
・新得16:45→21:04釧路 根室本線 釧路行
・釧路22:06→23:06厚岸 根室本線 厚岸行
東室蘭方面は函館まで
東室蘭方面は普通に乗り通せば函館まで到達できる。
【東室蘭方面の乗り継ぎパターン】
・札幌11:04→11:40千歳 区間快速エアポート66号 新千歳空港行
・千歳11:46→13:23東室蘭 千歳・室蘭本線 室蘭行
・東室蘭13:56→15:23長万部 室蘭本線 長万部行
・長万部16:20→19:26函館 函館本線 函館行
小樽方面も函館まで
小樽方面も普通に乗り通せば函館まで到達できる。
【小樽方面の乗り継ぎパターン】
・札幌10:00→10:41小樽 快速エアポート35号 小樽行
・小樽10:57→12:16倶知安 函館本線 倶知安行
・倶知安12:35→14:11長万部 函館本線 長万部行
・長万部16:20→19:26函館 函館本線 函館行
この夏、この乗り継ぎパターンを利用してスローな旅行に出かけられてみてはいかがだろうか。
(了)