「ノリが悪い人」が「ノリがいい人」になる3つのポイント
常に「ノリがいい人」でなくてもいいですが、常に「ノリが悪い人」だと、人間関係を悪くさせます。「周りの雰囲気に乗ることができない」「他人からの依頼からに乗ることができない」ということだからです。
「最初は興味なかったけど、あれだけヒットしているんだから『君の名は。』を観にいこうよ。子どもたちも観にいきたいって言ってるから」
と奥さんに言われ、
「何が『君の名は。』だ。あんなアニメ映画に興味を持つヤツの気がしれん」
と返したら、間違いなく「ノリが悪い」と家族から思われるでしょう。
「課長。今日、庶務課の女子の誕生日パーティがあります。誘われているんで、一緒に行きませんか。課長にもぜひ、と言われています」
と部下から言われたら、
「よし。あまり面識ないけど、そんな風に言ってくれるなら、ちょっとだけ顔を出すか」
と返したら「ノリがいい」かどうかは別にして「ノリが悪い」とは思われないでしょう。「調子に乗る」必要はないですが「調子を合わせる」ことができないと、仕事でも家庭でも、何かと不都合なことが起きます。ただ、ノリが悪い人は感度が低い(鈍感)ことが多く、そのノリの悪さによって周囲にどのような影響を及ぼしているかがわからないときがあり、危険です。
そこで「ノリの悪さ」をどう解消したらいいのか、日ごろから心掛けておくべきポイントを3つ書いてみます。
■ メリットを考えない
■ やりたいことだけやらない
■ ギブアンドテイクを考えない
日頃から何をするにしても「どんなメリットがあるのか」「どんなベネフィットが自分にもたらされるのか」とばかり考えて意思決定していると、行動の幅が狭まります。観光地へ行って、みんなでお土産屋へ入っても「お土産なんて買って誰かに配っても自分にどんな利益があるというのか」などとばかり考えるような人だと、周囲から浮いた存在になります。
2つめの「やりたいことだけしかやらない」というのも同じです。「なんか違う」「しっくりこない」という理由で意思決定をする習慣がある人は、いざというときに周囲に合わせることが難しいのです。先述した「『君の名は。』を家族で観賞にいくかどうか」のときなどはそうです。行かない明確な理由などないのに、「何となくしっくりこない」ので「行かない」とまず決断し、その後から理由をくっつけていくという習慣です。
そして「ギブアンドテイク」も同じ。これをすることで相手から何がもらえるのか。先述した「庶務課の女子の誕生日パーティ」の話がそうです。「その子の誕生日パーティに出たら、課長である私に何か見返りがあるのだろうか」と考えるようではノリが悪いと言えます。
「ここは乗っかっておこう」「みんなに調子を合わせておこう」
という意思決定をして、良かったか悪かったかは過去の経験がないと精度が上がっていきません。したがって、若いころから周囲に合わせてまずはやってみる、ということが大事です。そうしてはじめて「調子に乗りすぎた」「この人の依頼には合わせるべきではなかった」という自分なりの基準ができていくからです。