京急線弘明寺駅から徒歩３分。駅からバス停が並ぶ平戸桜木道路に出るちょうど角のところにあるパン屋「フリアンド」。赤いテントとガラス張りのお店で行き交う人の目を引くお店です。

外からおいしそうなパンが並ぶ様子に心を惹かれながら通りすぎる方も多いのではないでしょうか。以前、筆者が弘明寺付近に住んでいたとき、同店のパンを“ご褒美的”に買いに行っていたことがあり、久しぶりに食べたくなり訪れました。

この日は平日の11時30分ごろお店に到着。お昼時に向けて、パンが続々と焼きあがってくる、まさにベストタイミングでした！　お店の方が人気だと言うバゲット類も並び始めたところ。お店の奥にある厨房で焼いているそうで、お店いっぱいにいい香りが漂っています。

店内にはコロネやクリームパン、あんドーナツなど「これぞパン屋」といった商品がずらりと並んでいます。

コアラやパンダといった動物を模したパンは、見た目から楽しく、子どもたちにも喜ばれそう。

店内に入らなくても店舗の外から気軽にサンドイッチが買える、カウンター式の販売コーナーもあります。

朝の忙しい時間やバスのちょっとした待ち時間にもさっと買えるのがうれしいです。店頭に自転車を停めて、サンドイッチを購入している人もいました。小さな子どもと一緒だとパン屋に立ち寄ることも億劫に思うことがありますが、カウンター越しにパパっと買えるのは便利です。

店内で焼いたサンドイッチ用の食パンを使用し、具材もすべて手作りだそうです。

12時近くなると、店内にはどんどんお客さんが増えてきました。さっとパンを買って駅の方面へ向かう人、バスに乗る人などがいます。

私が購入したおすすめのパンを紹介します！

チーズバタール　

一番人気だという「チーズバタール」（280円税別）。

半分に割ると中から角切りにしたチーズがごろごろと出てきて、食べごたえ抜群。チーズが値上がりしているこのご時世、私の中ではチーズは高級品。以前よりチーズを食べる機会が減っていたので、こんなにたっぷりチーズが入っていて、うれしい！

辛口カレーパン

カレーパンと言えば、丸い形を思い浮かべますが…

三角形のカレーパンなんて珍しい！

外はカリカリ、中にはしっかり辛く刺激的なカレーがぎゅっと詰まっています。

一口目ではそれほど辛さは感じなかったのですが、食べ進めていくと口の中がヒリヒリするほどに。辛いもの好きな筆者は、思わず「うまい！」と言ってしまいました。

黄金のメロンパン

「黄金のメロンパン」（210円税別）は、

「黄金」というだけあって、見た目も中もきれいな黄色。

さっくりしたクッキー生地は甘さ控えで、中のパン生地はふんわり。メロンパンというとまるでお菓子のように甘いものがありますが、このパンは、クッキー生地の甘さが前面に出てくるのではなく、表面の生地と中のたまご風味の生地のバランスが良く、ぱくぱくっとあっという間に食べてしまいました。

小倉あんぱん

「小倉あんぱん」（160円税別）の餡は粒あんで、まるで和菓子のように上品な味わい。あんぱんの上にかかった粒ごまもは香ばしく、一緒に噛むと、口の中でぷちぷちとした歯ごたえと、香ばしい風味をプラスしてくれます。

粒あんならでは、皮まで丸ごと小豆を楽しめて、満足度が高い商品でした。

およそ50年続く老舗

店主さんに営業してどのくらいになるか聞いてみたところ「50年近く経っているのではないでしょうか」とのこと。今は２代目だそう。

懐かしい雰囲気を残しながらも、古さを感じさせることはない店内。お客さんが途切れることなく、どの人もつやつやのパンを楽しそうに選んでいて、店内には活気が感じられました。

お客さんが絶えないのは、老舗という理由だけなく、変わらないおいしさにもあるのだと思いました。駅チカで、時間がないときでも、ちょっと立ち寄りたくなる「フリアンド」。他のパンもまた買いに行きたくなるお店でした。