【横浜市港南区】遺品を目にして知る横浜の戦争のこと「かながわ平和祈念館」
京浜急行・横浜市営地下鉄「上大岡」駅から徒歩10分の場所にある「かながわ平和祈念館」。戦争体験を風化させず次世代に伝えるために1995年に作られた施設です。
今年2024年8月に放送された「NHKスペシャル」で、各地の戦時中の写真を見たことがきっかけで、横浜市の戦時中の状況を知りたいと思い、平和祈念館へ行ってみました。
入館してすぐ目につく展示ホールには、戦没者の方々の遺品や写真が約200点、展示されています。
展示ホールの奥には、ビデオルームとライブラリーがあります。図書は貸出が可能で、郵送での返却を受け付けてくれるので、遠方から来た人も利用しやすいシステムになっていました。
少し暗めの照明のホールに展示されている遺品の数々。戦地で使用していた水筒や望遠鏡、手紙などがありました。思ったよりもきれいに残っているかばんや帽子。戦地から届いた所持品だけを受け取る家族の気持ちを想像して、胸が苦しくなりました。
実物の「召集令状」や「死亡告知書」も展示されています。書類の住所欄には、神奈川県横浜市南区〇〇と私が知っている地名もありました。
――ああ、あの辺りに住んでいた人も戦争に行かなくてはならず、そして戦地で亡くなってしまったのか。
そう思うと、やりきれない思いがしました。
ビデオルーム内には、横浜大空襲の写真が数枚、置かれていました。
東京大空襲のことは報道を通じて知る機会がありましたが、横浜大空襲の写真をちゃんと見たのは初めてです。約80年でここまで復興したことに感動しながら、でも80年ほど前にこんな悲惨な戦争があったことには、ありきたりな感想ではありますが、改めてショックを受けました。
展示されているのは、主に横浜市や川崎市の住民から寄贈された遺品だそうです。
地域の歴史に触れ、自分に引き寄せて考える機会になりました。
展示ホールは、30分あれば見て回れる広さだったので、あまり気負わずに観覧できるのではないでしょうか。
拝観は無料で駅からも近いため、訪れやすい施設でした。次回は子どもと一緒に行きたいと思います。
かながわ平和記念館
住所:横浜市港南区大久保1-8-10
開館日時:午前9時~午後5時(展示ホールは午後4時30分まで)
休館日:12月29日~1月3日
入館料:無料
アクセス:京浜急行・横浜市営地下鉄「上大岡」駅 徒歩10分
公式サイト