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GWも無料開放日あり!大人も子供も安心しながら遊べる東京競馬場内の日吉ヶ丘公園と競馬博物館

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
JRA競馬博物館ではスターター体験できる(提供:JRA競馬博物館)

GWも無料開放日あり JRA東京競馬場にある日吉ヶ丘公園

 "大人の遊園地"と呼ぶ方もいる競馬場だが、東京競馬場の中には子供が思い切り遊べる公園があり、しかも競馬開催日以外は無料で開放されている。

 JRA東京競馬場内にある日吉ヶ丘公園は、新型コロナウイルスの影響でしばらく開放されずにいたのだが、2022年3月より開放が再開している。

 日吉ヶ丘公園は、東京競馬場の東門を入ってすぐ左手に見える小高い丘にあり、競馬開催日以外の場の開放日は無料で楽しめる。大きな海賊船などの遊具もたくさんあるし、アンパンマンの石造だってある。

 先日、競馬博物館の取材に行った際、たくさんの子供たちが思い切り遊んでおり、久しぶりにこういった光景に出会えて心が和んだものだ。

 東京の郊外とはいえ、住宅街のすぐそばにこれほど広い公園があるのは知らない方も多いのではないだろう。

 実際、筆者は京王線沿線で育ったが、府中にあるのは「大人が遊ぶための競馬場」という意識が強く、その場所がこれほど広く、しかも純粋に子供も楽しめる場所であることは大人になるまで知らなかった。

 しかも、"安全面"という点でもこの公園は優れている。本来は競馬場という大人の莫大な金銭を扱う施設の中にあるいうこともあって、ここには多くの警備員が常に来場者の安全を見守っているのだ。監視の目が多く行き渡っている分、お子さんを自由に遊ばせるにはもってこい、と言えるのではないか。

 それもこれも、本来の目的である"大人が遊ぶ"ための場所であることが大きい。大人が遊ぶためには子供も安全でなければならないからだ。ハラハラとスリリングな気持ちになるのは大人が馬券で楽しむときだけでいい。

 本来の日吉ヶ丘公園の開放日は下記のとおり。

・1月・2月・12月:原則水曜日・木曜日・祝日および競馬開催日

・3月から11月:原則水曜日から金曜日・祝日および競馬開催日

※都合により予告なく閉鎖となる場合があり。祝日に開放した場合、翌平日開放日が振替で閉鎖。

 開放時間は平日は午前10時から午後4時まで。

 競馬開催日は本来であれば、開門から午後4時半までだが、現在は競馬場への入場そのものに規制がかかっており、幸い抽選を突破して入場券を入手できても入門時間等も指定されているのでご注意いただきたい。なお、大人が入場券を事前に入手する必要があるが、同伴者としての14歳以下の子供は入場料無料で入場券もいらない(2022年5月現在)。

2022年5月から9月までの日吉ヶ丘公園開放日(黄色とピンクが該当日、青色は競馬開催日入場料が必要)/JRA公式サイトより抜粋
2022年5月から9月までの日吉ヶ丘公園開放日(黄色とピンクが該当日、青色は競馬開催日入場料が必要)/JRA公式サイトより抜粋

スターターも体験できる!JRA競馬博物館

 そして、東京競馬場東門に入ってすぐ右手にあるのはご存じ競馬博物館。筆者はかつて何度もこちらのコーナーで紹介している競馬専門の博物館である。

JRA東京競馬場東門を背にした「オグリキャップ展」の告知の垂れ幕(筆者撮影)
JRA東京競馬場東門を背にした「オグリキャップ展」の告知の垂れ幕(筆者撮影)

 2022年4月から10月までは顕彰馬の油絵の展示、そしてオグリキャップにまつわる企画展が開催されている。

■関連リンク

ウマ娘で注目再燃!芦毛の怪物・オグリキャップの生涯をたどる企画展がスタート/JRA競馬博物館

 常設の展示としては、サラブレッド(競走馬)、ばん馬(ばんえい競馬)、日本在来馬3体の等身大の馬像模型があったり、JRAで実際に使用されている発馬機を使ってスターター(発走委員)を体験できたりする。

 混み具合は日によってかなり差があるが、東京競馬が開催されていない日は無料開放されている上に比較的のんびり過ごせるそうだ。

 エントランスには池もあり、毎年カルガモが飛来している。競馬場というと、まだまだ殺伐としたイメージを持つ方もいると思うが、こんなほっこりした面もあること知っていただけたら幸いだ。

筆者が競馬博物館を勧める理由

 実は筆者はこの競馬博物館が大好きだ。筆者がまだ、ひとりのファンとして東京競馬場に足を運び始めたころ、よくまだ建て替えられる前の競馬博物館に通っていた。ここにはJRAの顕彰馬の肖像画が飾ってあり、その脇にその馬たちが過去にどんな活躍をしてきたのか、などの解説が記されていた。

 実際に使われている馬具やマメ知識、競馬の歴史、などがこの博物館の中に詰まっている。競馬にまつわる知識はほぼゼロだった私が最初に学べたし、初心者でも競馬をより深く知るきっかけを与えてくれた。

 そして、展示の内容が年に数回入れ替わり、どんどん塗り替えられている競馬の歴史を改めて振り返ることができるのもいい。わたしが通っていた時代にちょうどシンボリルドルフ、メジロラモーヌが顕彰馬の新顔に加わったが、今やすっかり古株となっている。過去に行われた特別展「メジロ牧場の歴史~”白と緑”の蹄跡~」では、余力のあるうちのその輝かしい歴史に自ら幕を閉じたメジロ牧場にまつわる貴重な展示品がたくさん公開されていた。いまやウマ娘で知られる"メジロ家"がなぜ誇り高く格式高く扱われるのかのヒントが詰まっているのだが、いつかまた再展示していただけないものだろうか…。

■参考リンク

騎手の呟きが具現化した昭和のノスタルジー満載の企画展「メジロ牧場の歴史」JRA競馬博物館

 個別の馬ではディープインパクト展も素敵だったし、武豊騎手の歴史を振り返る展示では超巨大に引き伸ばされたパネルの展示が圧巻だった。

 このような醍醐味が、競馬開催日以外は無料で楽しめる。しかも、競馬が開催されていない日のほうが館内も空いていることが多いのでとてものんびりした休日が過ごせるのではないだろうか。

JRA競馬博物館 公式サイト

 (休館日は公式サイトからご確認ください)

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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