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洗濯槽を掃除してもまだ服が臭い時!明日からできる3つのこと

平島利恵洗濯研究家
ニオイの悩みをスッキリ解消しましょう!

洗濯研究家の平島 利恵です。
洗濯をしたばかりの衣類が、なぜか臭う、着ているうちに嫌なニオイが戻る…そんな時、一番初めにすべきことは「洗濯槽洗浄」です。

でも、洗濯槽洗浄をしてもまだ衣類が臭う・黒ずむ、とお悩みの方は、洗濯の仕方も見直しが必要です。

体臭そのものの改善は、一朝一夕では難しいことですが、衣類のニオイ対策は明日からでもすぐにできます。まずは蓄積した衣類ニオイをリセットしてみませんか?

服が臭うのはなぜ?

ニオイは目に見えない汚れです
ニオイは目に見えない汚れです

ニオイの大きな原因は、衣類に汚れが残っていることです。
衣類の汚れのほとんどは、水洗いだけでは落とせません。お皿を洗う時、油汚れは洗剤を使わないと落ちないように、衣類についた汚れも洗剤の働きで繊維から浮かせて落とします。

お皿についた頑固な油汚れは、洗剤を使っても水で洗うだけでは残ってしまうことがありますよね?
ニオイの元である皮脂汚れもそれと同じで、ただ洗剤を入れて洗濯機にかけるだけでは汚れが残り、蓄積してしまうことが多いのです。

ニオイは目に見えない汚れ

目に見えるシミであれば、もみ洗いもできます。でも、皮脂・汗の汚れは目には見えません。汚れが残ったまま酸化することで、黄ばみやニオイを招き、その汚れをエサに菌が繁殖すると、生乾き臭が発生します。

ニオイがするということは、ニオイの元…つまり汚れが残っているということです。衣類のニオイを改善するためには、この見えない汚れをしっかり落とすことが大切です。

本気でニオイを落としたいなら温水洗い

お皿の油汚れがお湯を使うことでスルスル落ちるように、衣類の皮脂汚れもお湯を使うことで繊維の奥から溶かし出すことができます。

ニオイでお悩みの方は「つけ置き洗い」や「温水洗い」を試してみてください。

つけ置き洗い

酸化した皮脂汚れと相反するアルカリ性の粉洗剤が◎
酸化した皮脂汚れと相反するアルカリ性の粉洗剤が◎

衣類のニオイをしっかり落としたい時は、アルカリ性粉洗剤+酸素系漂白剤を40~43度ほどのお湯に溶かし、1~2時間つけ置きしてから洗濯機にかけます。

温水洗い

ニオイも汚れもスッキリ落とせます
ニオイも汚れもスッキリ落とせます

衣類のニオイ・蓄積汚れを手軽に解消したいなら、洗濯機で温水洗いしましょう。
温水洗いの機能がない場合、お湯取り機能を使い、蛇口の下に置いたバケツから給水すると、簡単に温水洗いできます。

※お風呂残り湯には雑菌が含まれるため、ニオイが気になるときは使用を推奨しません

【すぐできる見直し1】衣類量

ニオイ・シワ・汚れ残りなどの洗濯のお悩みの多くは、衣類量を減らすことで解消されます。

こちらの画像にある洗濯槽に入っている衣類の量、実は「詰め込みすぎ」なんです。

皆さんはどのくらいの量で洗濯していますか?
皆さんはどのくらいの量で洗濯していますか?

どんなに機能性の高い洗濯機・洗剤を使っても、衣類を詰め込みすぎると水流の力が作用せず、性能を100%発揮することができません。

縦型は8割まで

本当の適量は、ステンレス槽が5cmほど見えるくらいまで。

この量で洗濯すると、洗剤・洗濯機の力を十分に発揮でき、汚れをしっかり落とすことができます。

ドラム式は5~7割まで

少ない水で叩き洗いするドラム式の場合は、さらに注意が必要です。

適量は、ドラムの半分~7割まで。

ドラム式のもう一つの注意点は、洗濯容量と乾燥容量が異なるということです。
ドラムに詰め込んで洗濯した場合、すべての衣類を洗えていないばかりか、乾燥にムラやシワが残ります。

【すぐできる見直し2】すすぎ回数

ニオイ(=汚れ)の改善に、一番影響するのがすすぎです。すすぎは2回以上が基本です。

洗濯槽の中で衣類は、汚れが溶け出した水に浸かっています。この汚れた水を、新しい水で薄めて落としていくのが、すすぎの目的です。

雑巾をすすぐとき、何度かバケツの水を入れ替えるように、すすぎを複数回行うことで汚れが薄まっていきます。

すすぎ不足で衣類に菌や汚れが残っていると、その菌の繁殖により嫌なニオイが発生します。

【すぐできる見直し3】柔軟剤量

柔軟剤でニオイを落とすことはできません
柔軟剤でニオイを落とすことはできません

ニオイが気になるからと、柔軟剤を多く入れるのは絶対にNGです。

柔軟剤は、すすぎの最後の水と一緒に投入されます。
そのため多すぎると、残った柔軟剤成分が汚れを引き寄せ、臭いを発生させてしまいます。柔軟剤の入れすぎは、ニオイの改善どころか、香害・黒ずみ・生乾き臭の原因となるため、必ず規定量を計量しましょう。

ニオイを落とすのは「洗剤」の役割

最近は、消臭効果を謳った柔軟剤も多く発売されています。
でも、髪の毛の汚れをトリートメントでは落とせないように、衣類の汚れ(=ニオイ)を柔軟剤で落とすことはできません。
汚れを落とすのは洗剤です。一時的にニオイを抑えられても、ニオイの元(=汚れ)は衣類に残っています。衣類のニオイを改善したいときは、「洗い」と「すすぎ」の見直しが大切です。

衣類のニオイをリセットして心地よく過ごそう

花王の調査によると「日常生活において汗/ニオイが気になる」と回答した人は、69.4%にも及びます。

※出典「消費者実態調査 現代人の汗事情」https://www.kao.co.jp/8x4/lab/survey04/

自分のニオイが気になると、誰かと接するときに気になってしまうこともありますよね。
体臭のケアには生活習慣の改善も欠かせませんが、すぐにできるケアとして、衣類のニオイをしっかり落とす洗濯を心がけましょう。

もっと詳しく知りたい方は、こちらの動画もご覧ください。

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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