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カブスの「完封負け→ノーヒッター→完封負け」はどれくらい珍しい!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
今永昇太(シカゴ・カブス)(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月6日、シカゴ・カブスは、0対3でニューヨーク・ヤンキースに敗れた。カブスのヒットは、4回裏にコディ・ベリンジャーが打った二塁打しかなかった。

 カブスは、前々日に12対0でピッツバーグ・パイレーツを破った。今永昇太ネイト・ピアソンポーター・ホッジの3投手が、ヒットを打たれることなく投げた(「今永-ピアソン-ホッジの「継投ノーヒッター」は史上21度目。その1度目は先発登板のルースが…」)。

 この両日の間、9月5日は、試合がなかった。

 今世紀のノーヒッターは、メジャーリーグ全体で78度目。そのなかに、ノーヒッターを達成したチームが次の試合で完封負けは、見落としがなければ、4度ある。

 2010年のフィラデルフィア・フィリーズは、5月29日にロイ・ハラデイが完全試合(1対0)の翌日に完封負け(0対1)。2012年のロサンゼルス・エンジェルスは、5月2日にジェレッド・ウィーバーがノーヒッター(9対0)の翌日に完封負け(0対5)。2015年のワシントン・ナショナルズは、10月3日のダブルヘッダー2試合目にマックス・シャーザー(現テキサス・レンジャーズ)がノーヒッター(2対0)の翌日に完封負け(0対1)。そして、4度目は、今シーズンのカブスだ。

 ただ、今シーズンのカブスは、ノーヒッター直前の試合でも、完封負けを喫している。9月3日のスコアは0対5、安打は5本だ。19世紀と20世紀については調べていないが、今世紀に入ってから、ノーヒッターを挟み、前後のどちらの試合も完封負けのチームはなかった。

 この3試合はトリビアに過ぎないものの、カブスは、今永が登板した26試合が20勝6敗(勝率.769)、それ以外の115試合は52勝63敗(勝率.452)だ。ナ・リーグ中地区首位のミルウォーキー・ブレーブスに9.0ゲーム差をつけられ、ワイルドカード・レースの3位タイに並ぶ2チーム、アトランタ・ブレーブスとニューヨーク・メッツとは、5.0ゲーム離れている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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