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親子キャンプで子どもの生きる力を伸ばしましょう~元保育士パパがすすめる【親子キャンプ】

hirofuminice元保育士Webライター

キャンプが好きな人はたくさんいますが、キャンプを体験したことがない人の中には「自然の中で大変そう」「道具を揃えるのにお金がかかる」「虫が苦手」などマイナスなイメージをもつ人も多いでしょう。

子育て中の人は、子どもを連れて行くとますます大変だと感じるかもしれません。しかし、子どもが小さいうちにこそ親子でキャンプを経験することは、子どもが今後長い人生を生きていくうえで必要な“生き抜く力”が身に着く貴重な機会なのです。

今回は、親子キャンプの魅力やメリットについて解説します。

親子キャンプの5つのメリット

親子キャンプには大変な面もありますが、それ以上にメリットが大きいです。親子キャンプのたくさんのメリットの中から、主な5つのメリットを紹介します。

親子キャンプのメリット① 非日常での貴重な体験ができる

キャンプ場は山や森、海の近くなど自然が多い環境にあるので、都会に住んでいればいるほどキャンプ場は非日常な空間です。なんでも揃っていて便利な家とは違い、不便なこともありますが「自然の中で過ごす」「テントの中で寝る」など、キャンプでの一つひとつの体験が、全て子ども達にとっては非日常のものでワクワクします。

大好きな家族と過ごす非日常の体験は、子どもの心に深く刻まれて、素晴らしい思い出になるでしょう

親子キャンプのメリット② さまざまな力が身に付く

親子キャンプでの体験を通して、子どもにはたくさんの力が育まれます。身に付く力は、この先の人生を生き抜いていくために必要な力ばかりです。人生には思うようにいかないこともたくさんありますが、困難に直面したときにも負けずに前に進むための力を、キャンプを通して育みましょう。

親子キャンプで身に付くことが期待される主な力は以下の8つです。

注意力

自然の中での体験は、危険も伴います。もちろん親が注意しなくてはなりませんが、子ども自身も自分で自分の身を守らなければなりません。ときにはヒヤッとする体験や小さなケガをすることもあるでしょう。しかし、その体験を通じて子どもに注意力が育ち、危険から身を守ろうとするようになります。

思考力

キャンプは日常とは異なる環境の中で、初めての経験やいつもとは違う体験をします。子どもは一つひとつの行動に対して「どうしてだろう?」という疑問が浮かぶでしょう。そして、「次はどうしたらいいだろう?」「どうやったらうまくいくのかな?」など自分でも考えながら行動するようになります。親もすべて先に教えたり聞かれたことにすべて答えたりせず子どもに問いかけ、子どもが自分で考える力が育つように意識して関わることが大切です。

判断力

キャンプでは、思いもよらないハプニングが起こることがあります。思考力が身に付くと「どうしたらよいだろう?」と考え、「こうしたらいいんじゃないか」「こうしよう」という判断力も育つでしょう。もちろん親子キャンプでは親の判断力が必要ですが、すべて親が決めてしまうのではなく、「どうしたらいいと思う?」「どっちの方法がいいかな?」など、子どもに聞いて、一緒に考えたり判断したりするように心がけましょう。

協調性

キャンプでは一人ではできないことがたくさんあります。自分勝手に行動すると危ないことやうまく進めないこともたくさんあるため、家族で協力することが不可欠です。協力してキャンプを進めるうちに、協調性が育まれていきます。

集中力

家族で協力して行うテント張りや調理、片付けなどは集中して取り組まないとうまくできないことや危険を伴うことがあります。集中して取り組む経験を積むことで、注意力とともに集中力も培われていくでしょう。

忍耐力

自然の中で過ごすキャンプでは、天候に左右されることが多くあります。夏の暑さや朝方の寒さ、突然の雨に当たることもあるでしょう。テントの中は、家の布団のように快適ではありません。我慢が必要な体験を通して、忍耐力が身に付きます。

自主性

便利な家では簡単にできることが、キャンプでは手間がかかることがあります。子ども達は、普段は甘えたり面倒に思ったりして親にやってもらうことでも、非日常のキャンプでは張り切ってやろうとすることもあるでしょう。キャンプだからこそ、自分でやろうとする自主性が育つのです。親も子どもにすぐ手を貸さず、「やってごらん」「やってみる?」など声をかけて、自分でやろうとする意欲を引き出す働きかけを意識しましょう。

コミュニケーション能力

キャンプ場には、ほかのお客さんがいることもあります。普段、身の回りにはいないような人と会う機会もあるでしょう。初めて会う人に挨拶したり譲り合ったりする経験を通して、仲良くなれることもあります。家族以外の人と協力する機会もあるかもしれません。その中で、コミュニケーション能力も伸びていきます。

親子キャンプのメリット③ 興味や関心の幅が広がる

虫や植物などの自然に興味がある子どもはたくさんいますが、中には自然が苦手な子もいるでしょう。興味がある子は見たことない虫や生きもの、植物などを発見したり触れたりすることで、さらに興味や関心の幅が広がります。自然が苦手な子も自然の中で過ごすことによって苦手意識が薄れたり、今まで観たことや感じたことがなかったものに触れて興味が出てきたりするきっかけになるでしょう。好奇心旺盛な子どもの時期にこそ、キャンプを体験することが大切です。

親子キャンプのメリット④ 子どもの自信につながる

キャンプをとおしてさまざまな体験をすることでたくさんの力が身に付くと同時に、子どもはキャンプをやり遂げた達成感や自信を得ることができます。キャンプで初めて挑戦してできるようになると、「自分にもできる」という大きな自信につながります。うまくいくことばかりではなく、うまくいかないこともあるでしょう。しかし、失敗もまた貴重な体験です。そして、失敗したことが次に成功したときは、さらに達成感や自信を実感できるはずです。

親子キャンプのメリット⑤ 家族の絆が深まる

非日常の空間や環境の中で、家族で協力しながら密に過ごすことで絆が深まります。ともに困難を乗り越えることで、今後家族の中に問題があったときにもキャンプで培った経験や力を発揮して、協力して乗り越える力が家族全体に育つでしょう。

キャンプを初体験する4つのコツ

キャンプのメリットがわかり、ぜひチャレンジしたいと思っても、キャンプ未経験の人にとっては不安があると思います。キャンプを未体験の人でも、チャレンジしやすいコツを4つ紹介しましょう。

キャンプを初体験するコツ① 日帰りキャンプをする

テントの張り方がわからなかったりいきなりテントに宿泊するのに抵抗があったり、自信がないという人は日帰りキャンプから始めましょう。自然の中で遊び、炊事場で昼食や夕食を作って食べて帰るだけでも立派なキャンプです。時間に余裕があれば、暗くなってから花火やキャンプファイヤーを行うと、さらに思い出に残ります。子どもは「帰りたくない」「泊まりたい」と言い出すかもしれません。

キャンプを初体験するコツ② 友だち家族を誘う

仲良しの友だち家族を誘って、一緒にキャンプをするのもおすすめです。友だちがキャンプ経験者ならいろいろ教えてもらうことができます。キャンプ初心者同士でも、知恵を絞り合ったり協力し合ったりできるので、心強いでしょう。

キャンプを初体験するコツ③ ツアーに参加する

各旅行会社では、親子向けのキャンプツアーのプランを展開しています。家族達だけで行くのは不安という人は、ツアーに参加するのもおすすめです。ほかの家族と一緒に参加することで、出会いのきっかけにもなります。キャンプがきっかけで、その後長く付き合いが続くこともあるでしょう。

キャンプを初体験するコツ④ レンタルを活用する

キャンプにはテントやシュラフ、調理用具などいろいろなキャンプグッズが必要です。グッズを購入するには「お金がかかる」「収納場所がない」「何度も行けるかどうかわからない」などの問題があり、購入できないという人も多いでしょう。しかし、キャンプ場ではテントやシュラフ、調理用具などのレンタルが可能です。毎回レンタルを利用して行く人や、最初はレンタルを利用してみてキャンプが大好きになり少しずつグッズを揃えたという人もいます。

まとめ

親子キャンプについて解説しました。子どもが小さいうちに家族でキャンプをすることで、たくさんのメリットがあります。子どもが大きくなって自分の家族ができたときに同じようにキャンプを楽しんだり、親は子どもの手が離れてから夫婦でキャンプを楽しんだりなど、その後の人生につながることもあるでしょう。キャンプは夏のイメージが強いですが、過ごしやすい秋こそキャンプを始めるチャンスです。ぜひ親子キャンプを始めてみませんか?

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

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