お客様の要望がすぐわかる、日本初!キューブ型コールベル:飲食店向けIoT「ヌードー(noodoe)」

ファミレスやレストランに入ってテーブルに着く。「御用の際は、そちらのベルを押してください」と店員に声をかけられた経験は誰にでもあるだろう。そしてそのような店舗では客がコールベルを押すと、店員がテーブルまでやってきて、客の注文を聞く。それは食事のオーダーだったり、水を持ってきてほしかったり、おしぼりを持ってきてほしかったり、会計伝票を持ってきてほしいなど、客の要望はテーブルまで行ってみないとわからない。
そして店員もテーブルに来て初めて客の要望を聞いて対応する。客もすぐに水が飲みたいのに、わざわざ店員を呼んで、水が欲しいことを伝えて、水を持ってきてくれるまで待たなくてはならない。時間の無駄だ。そのような思いをした人は多いのではないだろうか。
お客様の要望がすぐにわかる日本初!キューブ型コールベル
エスキュービズムが開発したコールベル「ヌードー(noodoe)」は小さなブロックのようなキューブがテーブルに置かれているだけだ。「ヌードー(noodoe)」は今までありそうで、なかったコールベルだ。
キューブの側面には「お水」「お会計」「次の料理」「片づけ」「呼び出し」といった客が欲しい用件が書かれている。そのキューブの側面を上にすると、店員のリストバンドに「○番テーブルで水が欲しい」という通知が行き、店員は即座に対応することが可能だ。つまり、今までのように店員が客のテーブルまで御用聞きに行く1往復分が省略できるし、客が欲しいものやサービスをすぐに届けることができる。さらに、用件について、「メニュー」「ビール」などそのお店でよくオーダーを受ける項目に変更が可能。実際に付属のタブレットからすぐに変更が可能で、すでに導入している店舗でもオリジナルの項目を入れているところもあるそうだ。
また、従来のコールベルのように「ピンポーン」という音もしないので、静かな雰囲気を重視するお店にも都合が良い。また個室やテラスなど店員から見えにくい席の客のオーダーも店員に伝えやすい。
「ヌードー(noodoe)」は2016年10月に開発されたばかりだが、既にカフェや和食店などで導入実績があるそうだ。既に多くのメディアでも注目されているが、2017年5月に開催されていたJapan IT Weekでも注目を集めていた。説明してくれた担当者によると、店舗からも「サービスまでのタイムラグがなくなった」「少ない店員数でもサービスの質を落とすことなくなった」と評判も高いそうだ。また絵や「Water」といった英語も書いてあるので外国人でも理解できる。
このブロックのようなキューブがテーブルにあると、子供が遊んでしまったり、酔っぱらった客がいじってしまって、店員を呼び出したりしてしまわないのかと思いきや、例えば「キューブが約4秒以上倒れた時にリストバンドに通知が行く」という通知設定の調節も可能だそうだ。またある一定時間キューブが倒されたままだと、注意喚起される仕組みもある。さらに店舗側がお客様に一声かけることによって、そのようないたずらや誤作動も回避できるようだ。
飲食店以外にも広がる可能性
「ヌードー(noodoe)」は『飲食店向けIoTソリューション』として展示されていた。最近では飲食店以外にも、アパレルの試着室、工場、介護施設からも問い合わせが相次いでいるとのこと。たしかにコンパクトでクールな見た目のブロックと、コールベルという呼び出し機能を備えたIoT製品は様々な分野で活用ができそうだ。
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)と言われると、難しそうに聞こえる。だが、店舗が抱えている課題をちょっとした工夫で解決できる。このようなアイディアを出して製品化して、社会の課題を解決できるかどうかがIoT社会では重要なのだ。
▼ブロックの側面に書かれた「ビール」を上にすると、店員のリストバンドに「ビール」と表示されるので客の要望が瞬時にわかる。コールベルとリストバンドはBluetoothで通信を行うため通信費はかからない。
