Yahoo!ニュース

大谷翔平が今年もホームランを量産すると…。3年連続本塁打王は2001~03年のA-RODが最後

宇根夏樹ベースボール・ライター
アレックス・ロドリゲス May 12, 2001(写真:ロイター/アフロ)

 ここ2シーズンとも、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、本塁打王を獲得している。2023年にロサンゼルス・エンジェルスで打った44本のホームランは、ア・リーグで最も多かった。ドジャース1年目の2024年は、ナ・リーグ最多の54本塁打を記録した。

 ナ・リーグとア・リーグにおける、3シーズン以上連続の本塁打王は、以下のとおり。ストリークを記録した順に、その長さと各シーズンの本数を記した。

筆者作成
筆者作成

 大谷が2025年も本塁打王を獲得すると、2001~03年のアレックス・ロドリゲス以来、史上延べ15人目となる。これまでの12人――ギャビー・クラバスは3シーズン連続が2度、ベーブ・ルースは4シーズン連続と6シーズン連続が1度ずつ――のうち、殿堂入りしていないのは、ハリー・デービスとクラバス、A-RODの3人だ。

 また、3シーズン連続本塁打王にリーチをかけたのは、大谷が延べ39人目。それまでの延べ38人中24人(63.2%)は、ストリークを2シーズンから3シーズンに伸ばすことができなかった。

 今世紀に入ってから、このパターンの選手は3人いる。2009~11年のアルバート・プーホルスは、47本塁打(ナ1位)→42本塁打(ナ1位)→37本塁打(ナ3位)。2010~12年のホゼ・バティスタは、54本塁打(ア1位)→43本塁打(ア1位)→27本塁打(ア18位タイ)。2015~17年のノーラン・アレナード(当時コロラド・ロッキーズ/現セントルイス・カーディナルス)は、42本塁打(ナ1位タイ)→41本塁打(ナ1位タイ)→37本塁打(ナ3位タイ)だ。

 2011年のプーホルスは、本塁打王のマット・ケンプと2本差だった。9月12日に35本目のホームランを打った時点では、ケンプ、ダン・アグラライアン・ハワードの3人に2本差をつけていたが、その後の15試合は2本塁打にとどまり、ケンプだけでなく、9月12日の時点で31本塁打だったプリンス・フィルダーにも追い抜かれた。

 一方、2017年のアレナードは、本数と順位こそ2011年のプーホルスと同じながら、ジャンカルロ・スタントン(当時マイアミ・マーリンズ/現ニューヨーク・ヤンキース)に22本差をつけられた。

 なお、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)は、2シーズン続けて本塁打王を獲得したことがない。これまでの本塁打王は、2017年(52本)、2022年(62本)、2024年(58本)の3度だ。2シーズン連続本塁打王にリーチをかけた過去の2度、2018年と2023年は、両シーズンとも50試合以上に欠場し、それぞれ、15位タイ(27本)と4位(37本)に位置した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事