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打点王を「獲得していない」選手の通算打点ランキング。3年連続100打点以上でも打点王はなし

宇根夏樹ベースボール・ライター
村田修一 MARCH 7, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 通算1000打点以上の48人中、37.5%の18人は、打点王を獲得していない。通算1040打点の谷繁元信は、打点王だけでなく、80打点以上のシーズンも皆無だ。1989年から2015年まで、4ディケイド――1980年代、1990年代、2000年代、2010年代――にわたってマスクをかぶり、25年目の2013年6月13日に、通算1000打点に到達した。シーズン70打点以上は、2001~02年の2度。2001年は横浜ベイスターズで70打点、2002年は中日ドラゴンズで78打点を挙げた。

筆者作成
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 一方、通算1312打点の秋山幸二、通算1123打点の村田修一、通算1075打点の福留孝介(中日)、通算1017打点の井口資仁は、シーズン100打点以上を2度以上記録している。

 秋山は、1986年の115打点も1988年の103打点も、パ・リーグ2位。上には、それぞれ、116打点の落合博満と125打点の門田博光がいた。偶然ながら、秋山は2度とも「ヒロミツ」に阻まれている。1986年の秋山のように、1打点差でタイトルを逃した選手については「「1打点差」で打点王を獲得した選手と逃した選手。昨年はセもパもそう。岡本と村上、島内とレアード」で書いた。

 村田は、2006~08年に3年連続100打点以上ながら、いずれも、打点王とは10以上の差があった。福留のシーズン100打点以上は、2005~06年。103打点と104打点の両シーズンとも、リーグ・トップ3にはランクインしていない。井口は、2003年の109打点が5位、2010年の103打点は2位。2003年の福岡ダイエー・ホークスでは、井口以外にも3人が100打点以上を挙げた。松中信彦が123打点、城島健司が119打点、ペドロ・バルデスは104打点だ。日本プロ野球史上、「100打点カルテット」は彼らだけなので、バルデスは、100打点以上を挙げながらチーム・トップ3に入らなかった唯一人の選手、ということになる。100打点未満の打点王については「「99打点以下の打点王」は少なくないが、昨年の島内宏明のような140試合以上は…」で書いた。

 通算1000打点以上の現役選手は2人いて、福留は打点王ゼロだが、通算1271打点の中村剛也(埼玉西武ライオンズ)は4度獲得している。

 彼らの他に、通算900打点以上の現役選手は6人。通算957打点の中田翔(読売ジャイアンツ)は、北海道日本ハム・ファイターズ時代に打点王が3度、通算908打点の浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)は、埼玉西武ライオンズ時代に2度。通算984打点の松田宣浩(福岡ソフトバンク・ホークス)、通算974打点の中島宏之(読売)、通算959打点の内川聖一(東京ヤクルト・スワローズ)、通算911打点の坂本勇人(読売)は、打点王を獲得していない。

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「奪三振王を「獲得していない」投手の通算奪三振ランキング。1500奪三振以上の現役投手は半数がそう」

「盗塁王を「獲得していない」選手の通算盗塁ランキング。200盗塁以上の3分の1はタイトルなし」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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